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28日に出願が始まった来年の大学入学共通テストを巡り、大学入試センターが高校に、試験の日程を取り違えないよう注意を呼びかけている。高校生が記入する志願票に日程を明記する欄がなく、高校が日程ごとに志願票を取りまとめる方式にしたためだ。
共通テストは、新型コロナウイルス感染拡大による休校で生じた学習の遅れに対する配慮から、高校生に限り来年1月16、17日(第1日程)か、同30、31日(第2日程)のどちらを受けるか選択できる。
文部科学省が、複数日程での実施を決めたのは6月。入試センターによると、このとき既に志願票の印刷を始めており、日程の記入欄を加えた志願票を新たに作り直せば、出願のスケジュールに影響が出るため、見送ったという。
高校生の志願票は、高校がまとめて提出する。そこで入試センターは、高校が取りまとめた志願票の束に添付する「志願票総括表」に日程の記入欄を設けた。
出願の作業を進める高校側には、戸惑いが広がる。
ある東京都立高校では、志願票とは別に保護者から受験日程を記入、押印した書類を提出してもらった。同校では近く志願票を送付するが、見落としがないよう、書類のチェックを重ねているという。確認作業は教員の負担になっており、校長は「志願票に生徒自身が日程を記入できれば、こんなに手間はかからなかっただろう」とこぼした。
入試センターでは、10月下旬までに、受験生ごとに日程や氏名などが明記された「確認はがき」を送るため、高校側が取り違えたとしても、そこで訂正できるとしている。