共通テストの「英語民間試験」導入を断念へ…25年以降、記述式問題も

スクラップは会員限定です

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 2025年以降の大学入学共通テストで、記述式問題と英語民間試験が導入されない見通しとなった。20日に開かれた文部科学省の有識者会議で、英語民間試験が主な議題となったが、導入に否定的な意見が相次いだ。前回は記述式問題の導入を断念する方向でほぼ一致。文科省は会議の結論を踏まえ、今夏までに正式決定する。

大学入学共通テストを待つ受験生ら(1月16日撮影)
大学入学共通テストを待つ受験生ら(1月16日撮影)

 共通テストは大学入試センター試験の後継で、今年1月に初めて実施された。当初は国語と数学に記述式問題を導入し、英語は民間試験を活用して「読む」「聞く」「書く」「話す」の4技能をみる予定だった。

 しかし、家庭や地域による受験機会の格差、採点の公平性などが問題となり、萩生田文科相が19年にそれぞれ見送りを表明。学習指導要領の改定に伴う25年の共通テストの刷新に合わせて、改めて導入するかどうかを有識者会議で検討してきた。

 これまでの議論で、記述式問題は「採点ミスのリスクはゼロにならない」「課題は容易に解決できず、個別試験での出題を促す以外の選択はない」などと断念する方向でほぼ一致した。英語民間試験も20日の議論で、「試験によって会場数や受験料などが大きく異なり、公平性の確保が困難」といった意見が支持された。

 文科省の調査では、19年度の大学の個別入試で英語民間試験を活用していたのは全体の約2割。記述式の出題は国立大は99・5%だったが、私立大は54・1%にとどまっている。

スクラップは会員限定です

使い方
「教育・受験・就活」の最新記事一覧
記事に関する報告
1999103 0 ニュース 2021/04/21 05:00:00 2021/04/21 10:10:35 2021/04/21 10:10:35 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/04/20210421-OYT1I50034-T.jpg?type=thumbnail
読売新聞購読申し込みキャンペーン

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)