共通テスト、体調不良で追試の基準 発熱「38度以上」に
大学入試センターは13日、2023年1月に実施する大学入学共通テストの新型コロナウイルス感染対策のガイドラインを公表した。試験当日、会場で体調不良を訴えた受験生の受験継続を認めず追試対象とする基準について、発熱は0.5度引き上げて「38度以上」に変更するなど条件を緩和した。基本的な対策は維持する。
ガイドラインは前回と同様、受験生へのマスク着用の義務付けや、試験会場の換気や消毒といった感染対策の徹底を求める。無症状の濃厚接触者は別室で受験する。
体調不良を訴えた受験生への対応については、受験機会を確保するため、ワクチン接種や感染状況のほか、文部科学省の指針や専門家の意見を踏まえて見直した。
前回までは37.5度以上の発熱、息苦しさ、倦怠(けんたい)感のうち一つでも症状があれば感染の疑いがあるとして受験できず、追試の対象としたが、発熱の条件を「38度以上」に変更した。
味覚や嗅覚の障害、下痢のうち2つ以上の症状がある場合も追試の対象になったが、これらの症状は判断基準の項目から外した。
大学入試センターによると、前回の共通テストでは211人が新型コロナ感染を理由に追試対象となった。試験会場で体調不良を訴え、追試を申請した受験生も418人いた。
共通テストは大学入試センター試験の後継として21年1月に導入された。22年1月は約48万8千人が受験し、大学全体の9割近い約700校が利用した。
23年は1月14、15日に本試験が実施される。出願の受け付けは9月26日に始まる。