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大学入試センター試験
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現代社会: 設問別分析
《現代社会》 設問別分析
【第1問】地域活性化と経済社会
リード文は、昨年に引き続きボランティアなど近年重視される内容を織り交ぜたもので、地域活性化をテーマとしたものであった。設問は、経済分野を中心とした出題である。企業や労働者に関する制度や経済社会に関する理論的事項だけでなく、地域振興や地方自治に関する内容をも総合的に問う内容であった。全体の出題傾向およびレベルとしては、理論的事項をオーソドックスに問うていて、理論的事項の確実な理解が必要となっている。問8では資料読解問題があったが、特別の知識は必要ない。
【第2問】議会と民主政治制度
リード文は2016年の参議院選挙を素材にしており、18歳選挙権および主権者教育について取り上げている。議会や選挙などの民主政治制度に関して、日本だけでなくアメリカの政治制度、国会議員および地方議員などの観点から出題された。一定の学習を積んだ受験生にとっては実力を発揮しやすい設問内容であり、点を取りこぼさないことが求められているといえる。問4で昨年出題がなかった青年期に関する要素を含んだ出題があった。
【第3問】データと現代社会の諸問題
データ活用に関するリード文から、現代社会に存在するさまざまな問題についての内容を環境、資源などを軸として総合的に出題された。出題範囲が広いが、戸惑わずに選択肢を検討できる知識、およびセンター試験の出題傾向への慣れがあったかどうかが問われる内容となっている。問2では昨年の第4問問3同様、法的論理に基づく思考能力を試す出題となっているが、素直な読解で分類できる内容であった。問4は昨年に続いて、世界遺産について、写真を掲載して尋ねる出題形式であった。問6では資料読解問題が出題されたが、特別の知識は必要なく、資料を読み取ることで解答できる。問8で昨年第1問問8同様、リード文全体の内容を確認させる出題があったが、組合せ形式が適用されたため若干難易度が上がっている。
【第4問】ロボット技術の進歩と人間の精神
ロボット技術の進歩と問題点をテーマにして、コミュニケーションや価値観といった切り口から倫理的事項を中心に尋ねた設問。ただし問2は日本の高齢者向け社会保障制度に関する出題であった。また問3は課題追究学習についての出題である。
【第5問】新自由主義と社会への影響
新自由主義の考え方とその影響というテーマのもと、経済分野について尋ねた大問である。時事的要素はなく、理論的事項が理解できているかがどうかが問われており手ごわい大問となっている。問3は2013年以来の比較生産費説に関する出題で、計算をしたうえで選択肢を吟味する必要があったため、若干時間がかかった受験生がいたことが想定される。
【第6問】地域環境問題と各国の取り組み
国際的な温暖化対策への各国の取り組みをテーマとして、環境を中心とした国際社会の理論的事項を中心に出題されている内容であった。問3はパリ協定に関する出題であるが、与えられた資料を基に計算すれば解答できる。
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