ペットショップスタッフ
毛並みの手入れから健康管理まで、ペットと飼い主をつなぎ、ケアする仕事
動物に関する仕事
INTERVIEW
現役のペットショップ スタッフに聞きました

ペットの専門店 コジマ 亀戸サンストリート店
有沢 碧さん
PROFILE
ありさわ あおい
東京都立江東商業高等学校卒業
ペットの専門店でスタッフとして働く有沢さんは、ペットに接している時間だけでなく、利用客からの相談を受けているときもこの仕事の充実感を得られるそうです。
業務の大半を動物たちのそばで過ごす有沢さんに、ペットショップでの仕事についてうかがいました。
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お仕事の内容は?
当店では大きく分けて、飼育・飼育用品販売・トリミングの3つの業務があります。飼育は私が担当している犬・猫と、ハムスターなどの小動物とにさらに役割が分かれていて、ペットの排はい泄せつや給きゅうじ餌など身のまわりの世話全般を行います。店内では犬・猫だけでも50匹以上を管理していますが、それぞれの性格や健康状態を把握しておくことが必須です。新しく入ってきたペットの情報もスタッフ間で共有します。
また、衛生管理には特に気をつけています。スタッフは何か触ったあとは必ず手を消毒して、制服は菌が生地に残らないようにするため、冬も半袖です。二の腕まできちんと洗浄して、ペットを抱くときも制服になるべく触れないように腕だけで抱えます。ペットが少しでも咳せきをしたときは、ただ飲み物がのどに詰まっただけなのか、体調が悪いのか、管理を統括する人に報告してきちんと見極めます。食事の際は量だけでなく、エサの食べ方も気をつけて見ていますね。
給餌の方法もかなりデリケートな問題です。例えば、チワワは大きな容器で差し出すと、ストレスに感じてなかなか食べなかったりすることがあります。
ブラッシングは、ペットとスキンシップできる楽しいひと時です。終わったあとにはそれぞれのペットと遊んであげるのですが、つい長引くと他の子が嫉妬して下を向いてすねることがあります(笑)。その他、店内の掃除は1日に何度も行います。怠ると臭いの原因になり、お客様が不快に感じることにもなるからです。
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このお仕事の醍醐味は?
ペットショップは動物園ではなく、あくまで「ショップ」です。最終的には、お客様にペットや飼育用品などを販売しなければならず、コミュニケーション能力が問われる仕事です。
もちろん、好きなペットの世話ができるのは喜びの1つですが、お客様にペットフードの商品説明をしたり、生活スタイルや住環境に合ったペットを紹介したりするといった業務を通じて、これまで経験のない充実感を得ることもできました。
自分が世話をした犬や猫がお客様の手に渡ることは、感慨深いです。ただ、それでゴールというわけではなく、後日に飼育用品を買いに来られた際には、ペットの成長具合をうかがいつつ、状態に応じて商品アドバイスなどのアフターケアを行うことも、やりがいを感じる業務の1つです。
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ペットショップ スタッフを目指す人にアドバイス
私は動物が好きだったので、中高生の頃は図書室で生態図鑑からペットの救急看護まで、あらゆる関連本を読んでいました。動物に関して興味を持ったらとことん調べて、掘り下げていくのがいいと思います。スタッフは、専門学校に入って飼育管理などを学んでくる人が多いです。ただ資格が必要な業務ではないので、私のように高校卒業後、すぐにスタッフとして働く人もいます。お客様とのコミュニケーションも含めて、仕事に就いてからも色々と学ぶことは多いですよ。
ある日の有沢さん
9:30
出勤。ペットの排泄や水分補給など身のまわりの世話を行う。スタッフ間の伝達事項の確認
10:00
オープン。店のモップがけ
11:00
ペットの手入れ(ブラッシング・爪切り・耳掃除)
12:00
昼食時間
13:00
店内掃除。接客
18:00
夕食。排泄処理。シフト交代
20:00
ペットの寝床準備
21:00
閉店。片づけをして退勤
