《リスニング》 設問別分析
【第1問】短い対話の内容に合う絵などを選ぶ問題
例年同様、絵や数値に関する問題を中心とする構成であり、全6問中、絵を伴うものが3問、数値問題が2問であった。絵については、服装に関するもの(問2)、服装と位置に関するもの(問3)、位置関係の把握に関するもの(問6)が出題され、3つとも素直で基本的な問題だった。数値についての問題は、1つ(問1)は人数に関するもので、落ち着いて聞き取れば問題なく答えられる。もう1つ(問5)は時間に関するもので、最後の1行の聞き取りがポイントになる。
【第2問】短い対話に続く応答を選ぶ問題
例年同様の問題構成だった。いずれも状況を考えなければならない設問であり、対話の大筋が聞き取れなかった人は誤った選択肢に引っかかったかもしれない。問7のように会話の決まり文句が決め手になる問題もあるが、ほとんどは何が話題の中心かをしっかりつかみ、全体的文脈をとらえることが不可欠である。また、この形式の問題は、男女どちらのセリフを答えるのかを意識して対話を聞くことが重要。
【第3問】A 短い対話の内容について、質問に対する答えを選ぶ問題
B 長めの対話の内容について、表にあてはまるものを選ぶ問題
Aはいずれも昨年同様、対話の内容がしっかり理解できなければ正解できない問題であった。問14と問15は状況が把握できれば比較的やさしい問題だったが、問16は読み上げ文の語句が正解の選択肢では別の語句に言い換えられているので、消去法も用いてうまく処理する必要がある。
Bは、聞き取る情報の順序が表とは異なり、いきなり5番目から始まるので、戸惑った受験生もいただろう。 [ 17 ] と [ 18 ] は複数の情報を組み合わせて処理しなければ答えられない。特に [ 18 ] は難しく、1回目の聞き取りで答えを確定できた受験生は少なかっただろう。英文が読み上げられる前に表のStageが6つであることと選択肢の数値を確認し、1回目でポイントを絞り込んで、2回目で必要な情報に焦点を当てて聞き取る、といった手順が必要である。
【第4問】A 短い文章の内容について、質問に対する答えを選ぶ問題
B 長めの文章の内容について、質問に対する答えを選ぶ問題
Aは、問20は一部のフレーズだけを頼りにして解答すると誤りやすい。問21は正解の選択肢が直接的なものではないが、語られている内容自体は理解しやすい。問22は一種の正誤問題といえるもので、状況が把握できなかった人には難問。Bではアロハシャツに関する長文が読み上げられたが、細部を聞き取れたかどうかではなく、文章全体の内容を総合的に理解できたかどうかで差が出たと思われる。