大学入試センター試験解答速報2013
《地理A》 設問別分析



第1問 地理の基礎的事項
例年と同様に、図や写真などを用いて基礎的な知識を問う総合問題であるが、前年と同じく、設問の主題は自然環境や地図情報の利用などに絞られている。大問全体としては基本レベルである。問3の時差計算に関する問題は、時差の換算具の意味を理解するのに時間がかかる。問4の水路・水域の模式図を用いた問題は、図の示す意味がわかれば正解を導くことは容易である。全体としては標準的な大問であった。

第2問 国境を越えた世界の結びつき
前々年・前年と同じく、世界貿易、人的交流、交通、国際分業など、地理A頻出の国家・地域間の結合に関する出題であった。問1は図から読み取れる内容に関する問題であるが、文章のみでも正誤は判断できる。問3の乗り継ぎ空港を判定する問題は難しい。地理的な位置関係を前提に考える。受験生の苦手とする統計問題が大部分であるが、大問全体としてはやや易しめである。

第3問 南アジア
前年の中・南アメリカにつづいて、発展途上地域が扱われた。問1はヒマラヤ山脈の位置に注意する。問4は韓国とインドの判定を丁寧に行う必要がある。写真を利用してインドの宗教に関する理解を問う問6は、正確な知識が求められておりやや難しい。全体として難しめの大問である。 

第4問 地球的課題と国際協力
人口問題や環境問題、国際協力に関する総合問題である。大問全体としてはやや易である。問2は外国人労働力人口の割合が決め手になる。問4のオゾン層に関する問題では、与えられた図をしっかり読み取ることが重要である。問5は派遣先国の地理的な位置から災害の内容を推定する。

第5問 地域調査(徳島県鳴門市)
例年通り地理Aとの共通問題である。問1の鳥瞰図を判定する問題は、落ち着いて処理すれば易しい。問2の日照時間に関する問題は難しい。問3の新旧地形図の比較はごく易しい問題であった。問4は写真を用いた唯一の設問であるが、内容は平易である。さらに、問5・6ともに常識的に判断できる設問であった。全体としては、かなり点のとりやすい大問であろう。


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