大学入試センター試験解答速報2013
《倫理》 設問別分析



【第1問】青年期、現代社会分野
小問数11は昨年の第1問(3問)、第5問(8問)の合計数と変わらず。例年通りグラフ読み取り問題も出題された。問7(ハーバーマス)、問8(アーレント)、問9(ウィトゲンシュタイン)と現代思想から出題され、学習が不十分であった受験生は苦しめられたであろう。


【第2問】源流思想
古代ギリシア思想(問1、問8)、啓示宗教(問2、問5、問6)、インド思想(問3)、中国思想(問4、問7)と、各分野からバランスよく出題された。孔子と孟子の思想を空欄補充形式で問うた問4や、イスラーム教における五行に関する記述について正誤判定を求めた問6など、細かく正確な知識が要求された。

【第3問】日本思想
問5で問われた貝原益軒、山片蟠桃、三浦梅園の3人の思想家は過去に出題されたことがなく、多くの受験生は未習であったと思われる。西田幾多郎について問うた問8も難しい。問2は「因果応報」の観点から選択肢文で挙げられた説話の内容を考え、正誤を判断する必要がある。

【第4問】西洋近代思想
ベーコンのイドラ、フランス啓蒙思想、カントの批判哲学、ハイデッガーの思想と、西洋近代思想の主流から出題された。問6のマルクスは2005年度本試験以来の出題であった。問8のボードリヤールは初出であるが、残りの2人の思想家から解答は可能である。

大学入試センター試験解答速報2013
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