HOME
自動採点機能は
こちら
【より正確な採点にご活用ください】
《国語》 設問別分析
【第1問】小林傳司「科学コミュニケーション」→やや難化
問1の漢字の選択肢は(ア)で「旧に倍した」、(ウ)の「厄年」、(オ)の「癒着」などやや難化している。問2は標準的な問題だが、内容が科学についての文章であり、前後をしっかり読解して解く問題。問3は、傍線部冒頭の指示語を正確にたどって解く必要がある問題。問4は「ゴレムのイメージ」の内容を問う問題であり、本文を正確に読めばさほど難しくはない。問5は後半の文章の展開を慎重に読まなければならない問題で、やや難。問6は(i)(ii)ともに比較的平易なものになっている。
【第2問】野上弥生子「秋の一日」→やや難化
野上弥生子は2009年のセンター追試験第2問「笛」が出題されたことがある。問1の語句の問題は、「本文中における意味」を問われているが、いずれも辞書に載っている慣用表現であり、語彙力が試された。問2は場面状況を正確に把握した上で、心情を捉える問題。問3は「微笑」の背後にある心情を問う問題で、やや難。問4も比喩表現の背後にある心情を問う問題であり、選択肢も長いので検討を要する。問5は傍線部が無い設問で、選択肢の指し示す場面の把握に時間がかかるため、丁寧に解かなければならない問題。問6は適当でないものを2つ選ぶ出題形式であり、選択肢に書かれた内容を本文で確認して解く問題であった。
【第3問】『木草物語』→やや難化
昨年出題された説話に比べると、物語は取り組みにくく感じられるかも知れないが、読み進めてみるとさほど難しい内容ではない。本文は昨年に比べ300字程度少ない。登場人物は多くなく、注も十分に付いている。貴公子が出かけた先で隣家の女性を垣間見て恋に落ちるという、物語ではパターンと言える恋の始まりの場面であるから、受験生なら似た内容の話はいくつか読んだことがあるだろう。設問も紛らわしい選択肢はなく、基礎・標準的問題と言える。問1は例年通り部分訳の問題だが、本年は3問ともほぼ単語の知識で解ける問題。問2の助動詞の意味の問題は、「ぬ・に・ね」の識別問題とも言えるが、いずれも文法の学習で必修の事項である。問3は、主体が理解できていれば選択肢が絞れる問題。恋の始まりの場面と分かれば正解は明らか。問4は、傍線部の前後の内容の合致問題と言える問題。2行後で「童」が帰って来ていることに着目したい。問5は、Xの歌に関する説明では選択肢を絞りにくい。Yの歌についてその表現に沿って意味を考えれば正解を得られる。問6は、「登場人物に関する説明」という新しい形式ではあるが、例年出題されている本文全体に関する合致問題と実質的には変わりない。本文表現との照合をし、本文に書かれていないこと・誤ったことが書かれている選択肢を消去していけば比較的容易に正解は得られる。正解@の「気位が高い」は、本文16行目の「思ひ上がりたる」に相当する。
【第4問】新井白石『白石先生遺文』→やや難化
問題文は198文字で、ほぼ平年並み。設問数がここ数年7であったものが従前の6に戻ったが、マーク数は昨年と同じく8であった。内容は随想的な文章であるが、やや読みにくい部分があったかもしれない。問1は「蓋(けだし)」「愈(いよいよ)」の頻出の読みの問題。問2は語句の意味の問題。問3は長い傍線部の内容的説明。問4・問6は理由説明問題だが、問4は「舟に刻みて剣を求む」の故事をふまえたものであった。問5は返り点と書き下し文の組み合わせの問題で、いずれも例年の傾向の通りであった。
SNSでシェアしよう!
表示:スマートフォン版│
PC版