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大学入試センター試験
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化学基礎: 設問別分析
《化学基礎》 設問別分析
第1問
問1 aは陽イオンになりやすい原子、bは共有結合の結晶の組合せを選ぶ問題。結晶の種類を問う問題は過去にもよく出題されている内容であり、きちんと過去問の演習を積んでいれば容易に解答できる。
問2 ホウ素原子の電子配置を選択する問題。ホウ素の原子番号が5であることと、K殻に入る電子は2つまでであることがわかっていれば解答できる。
問3 電子の総数を問う問題。中性の分子であれば、電子の数と陽子の数は等しいため、各元素の原子番号がわかっていれば解答できる。一方、イオンの場合は、電子の数と陽子の数が価数の分だけ異なるため、電子の総数を求めるときに注意が必要である。
問4 5gのX2Z3に含まれるXの質量を表す式を選択する問題。質量比はモル質量の比と一致することがわかっていたかがポイントであった。見慣れない問題で戸惑った受験者も多かったと思われる。
問5 実験結果から化合物を推定する問題。純物質アは、ナトリウムの炎色反応が黄色を示すこと、塩化銀が白色沈殿であることが分かっていれば解答できる。また、純物質イは、炭酸カルシウムに塩酸を加えると二酸化炭素が発生することを、酸と塩基の知識も踏まえて思い出せたかどうかがポイントである。
問6 水の状態変化に関する問題。水は一般的な物質と異なり、固体の体積の方が液体の体積よりも大きくなる、ということを知らないと解答出来なかった。これは文系の受験者にとってはなじみが少なく、難しかった。
問7 物質の用途に関する問題。教科書に記載されている物質がどのようなものに利用されているのかを、きちんと知っていたかがポイントであった。
第2問
問1 水に含まれる、水素原子、原子核、共有結合に使われている電子、非共有電子対の数を問う問題。水の物質量(mol)とそれぞれの数は比例するため、水1分子あたりの水素原子、原子核、共有結合に使われている電子、非共有電子対の数が数えられれば解答できる。
問2 混合気体の質量を求める問題。混合気体の体積比は物質量比と等しいことが理解できているかがポイントである。文系の受験者は混合気体を扱いなれていないため、難しかった。
問3 モル濃度の高低を問う問題。質量パーセント濃度とモル濃度の変換は、過去の問題でも頻出であるが、このような形式で出題されるのははじめてであった。実際には密度の大小だけで解答できることに気付くことで、容易に解答できる。
問4 様々な物質のpHの大小を問う問題。設問に含まれる物質の大まかなpHは教科書に記載されている。しかし、表や図でまとめられているため、盲点になっていた受験者も多かったと思われる。
問5 中和滴定の滴定曲線を選択する問題。中和点のおおよそのpHを予測し、解答する。炭酸水素ナトリウムと塩酸の中和滴定は、文系の受験者にとってはあまりなじみがないかもしれない。
問6 酸化還元反応を選択する問題。酸化数の変化を伴う反応を探すことになるが、イ、エのように反応物または生成物に単体を含む反応はすべて酸化還元反応であるため、それを知っていれば容易に解答できる。
問7 化学電池に関する問題。聞きなれない電池が題材となり、戸惑った受験者も多かったと思われる。しかし、リチウムイオン電池がノート型パソコンや携帯電話などに用いられていることが述べられているため、この電池が充電可能であることは容易に推定できる。
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