大学入試センター試験



例年どおりの分量・内容だが、形式面では前年よりシンプルに。
馴染みの薄い地域の地誌は、受験生を悩ませたか。


大問数
減少 | 変化なし | 増加 
設問数
減少 | 変化なし | 増加 
マーク数
減少 | 変化なし | 増加 
難易度
易化 | やや易化 | 昨年並み | やや難化 | 難化 

分量
前年並み。大問6題構成が2006年度以降変わっていない。
設問数・マーク数は35ずつで前年と同じ(2016年度以降連続)。
大問ごとの配点や設問数も前年と同じ。

出題形式
組合せ式の問題が前年の17問から13問(6択式9問、4択式4問)に減り、
そのぶん、単純に図表から解答を選ぶ4択の問題が増加した。
例年同様に統計資料や図表を多用し、地理的な考え方や理解を問う問題が中心である。図表の点数は、前年の32点から39点と増加したが、これは主に統計表が大きく増えたことによる。また、写真は3点(第6問・問3の図中の写真も含めると4点)であった。

出題内容
各大問の分野構成は例年通りである。
産業の分野があてられる第2問では、3年続けて「資源と産業」が出題された。
地誌を扱う第4問で「地中海沿岸地域」が取り上げられるのは2013年度以来である。
また、第5問では2016年度から2〜3カ国の比較地誌が出題されているが、今回は「ウクライナとウズベキスタン」という受験生には馴染みの薄い2カ国が選ばれた。長らく出題がなかった旧ソ連地域が本誌の地誌の大問で初めて出題された。
なお、第6問は「地理A」と共通問題である。

難易度
形式的には手間のかかる設問が減ったものの、内容的には、特に第4問・第5問において、受験生にとっては手薄になりやすい国や地域が扱われた上に、やや細かい知識を必要とする問題が並んでいるため、難易度は上がったと思われる。

年度 大問 出題分野 設問数 マーク数 配点
2019 第1問 世界の自然環境と自然災害 6 6 17
第2問 資源と産業 6 6 17
第3問 都市と村落、生活文化 6 6 17
第4問 地中海沿岸地域 6 6 17
第5問 ウクライナとウズベキスタン 5 5 14
第6問 地域調査(宮崎市) 6 6 18
2018 第1問 世界の自然環境と自然災害 6 6 17
第2問 資源と産業 6 6 17
第3問 生活文化と都市 6 6 17
第4問 西アジアとその周辺地域 6 6 17
第5問 北欧3カ国(ノルウェー、スウェーデン、フィンランド)の比較 5 5 14
第6問 地域調査(岐阜県高山市) 6 6 18
2017 第1問 世界の自然環境と自然災害 6 6 17
第2問 資源と産業 6 6 17
第3問 都市・村落と生活文化 5 5 15
第4問 中国 6 6 17
第5問 スペインとドイツ 5 5 14
第6問 地域調査(長崎県壱岐島) 7 7 20
2016 第1問 世界の自然環境と自然災害 6 6 17
第2問 世界の工業 6 6 17
第3問 都市・村落と生活文化 6 6 17
第4問 ヨーロッパ 6 6 17
第5問 インドと南アフリカ共和国 5 5 14
第6問 地域調査(岩手県北上市) 6 6 18
2015 第1問 世界の自然環境と自然災害 6 6 16
第2問 世界の農業 6 6 17
第3問 都市と村落 6 6 17
第4問 南アメリカ 6 6 17
第5問 現代世界の諸課題 5 6 16
第6問 地域調査(北海道富良野市) 6 6 17

過去の平均点の推移

2018 2017 2016 2015 2014
67.99点 62.34点 60.10点 58.59点 69.68点
地理B