養護教諭

教育に関する仕事

こんな人に
オススメ!
  • 子どもの健康を守りたい人
  • 学校で働きたい人
  • 医学や看護学に興味のある人

1.養護教諭の仕事とは?

学校で子どもたちの健康管理にあたる仕事です。一般的には「保健室の先生」と呼ばれています。

養護教諭は保健室に待機し、学校内で子どもが怪我をしたときや具合が悪くなったときに応急処置を施します。保健室に運ばれてきた子どもの怪我の状態や健康状態を見て、医療機関を受診させるかどうかの判断も行います。

また、多くの学校では、養護教諭は保健主事としての仕事も担当しています。保健主事は、学校における保健に関する事柄全般を管理する仕事です。

保健主事の仕事には、生徒の健康診断の実施の手配・学校内の水道水の水質検査・照明の照度検査・空気検査といった環境衛生の検査に加え、保健に関する業務の実施計画の作成などがあります。

このように、養護教諭の多くは、保健室での子どもへの応急処置と、保健主事としての保健業務の両方を担当しており、その仕事は多岐にわたります。決められた予算の中で保健室の設備を充実させ、救急薬品の管理をしておくことも大切な仕事です。また、アレルギー疾患を持つ子どもへの配慮や、集団の中での感染症の予防なども保健主事としての仕事に含まれますし、修学旅行などの学校行事へも随行し健康管理に携わります。

養護教諭は、普段は授業は行いません。しかし、学級担任や保健体育科の先生から依頼されて健康教育や性教育などの授業を行うことがあります。

2.養護教諭の役割・資質とは?

右記のように、応急処置や健康診断の実施を通じて学校に通う子どもたちの健康を保つことと、水質検査や照度検査を行って校内の環境衛生を保つことが養護教諭の役割です。

また、学校教育における子どものケアを充実させるうえで養護教諭の役割がさらに重要になっています。

近年では、心の健康に問題を抱える子どもが増えています。不調を訴えて保健室に来る生徒の中にも、心の問題が原因であるケースが増えています。生徒の心の問題の相談に乗り、症状の原因が心の問題にあるのか、身体的な問題にあるのかを判断し、適切な対応をすることも養護教諭の大切な役割となっています。

養護教諭には児童虐待を早期に発見する役割も期待されています。保健室に来た生徒の身体に児童虐待の可能性がある症状が見られた場合は、被害を食い止めるために関係機関へ相談します。学校における子どもの健康問題の相談窓口として、子どもの様子に不自然なところがないか、虐待の可能性がないかを見極めることが大切です。

このような社会的な背景の中、子どもの健康を守るために養護教諭の役割はますます重要になっています。

3.養護教諭になるためには?

養護教諭になるためには、養護教諭免許を取得する必要が あります。養護教諭免許は取得方法の違いにより、一種免許 と二種免許があります。一種免許を取得するためには養護教 員養成課程のある大学で、二種免許を取得するためには養護 教員養成課程のある短大や専門学校で、それぞれ必要な単位 を取得します。また、保健師か看護師の資格を持っている人 は、指定の養成施設で単位を取ると一種免許を取得できま す。なお、一種免許でも二種免許でも養護教諭になることが できます。私立学校の養護教諭を目指す場合は、学校の採用 試験を受けます。公立学校の養護教諭を目指す場合は、各都 道府県の教員採用試験に合格する必要があります。

 

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POINT

  • 学校で子どもの健康と環境衛 生を守る
  • 養護教員養成課程のある大 学・短大・専門学校へ進む
  • 公立学校の希望者は都道府県 の教員採用試験を受ける

関連情報

●養護教諭の免許資格を取得することので きる大学(文部科学省)

HP 養護教諭の免許状を取得できる大学・ 短大などの一覧が確認できる

●採用率(東京都):8.9%(2013年度)

オススメの1冊

『養護教諭365日の仕事術』

(松島裕美著/明治図書出版)

養護教諭である著者が、プロの仕事術を 読者に伝授する1冊

養護教員養成課程では病院実習も ある。養護教諭になるなら医学知識 への興味は欠かせない

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