酪農家、酪農場主
食に関する仕事
- こんな人に
オススメ! -
- 動物の世話がしたい人
- 肉体労働に自信のある人
- 他者の生活リズムに合わせて自分も生活できる人
1.酪農家の仕事とは?
乳牛を飼育して繁殖させ、乳を搾って生乳を生産するのが酪農家の仕事です。牧場によっては、生乳を加工してチーズやアイスクリームなどの乳製品を作るところもあります。
酪農家の1日は、早朝に牛舎の掃除をすることから始まります。清潔な環境を保つことで病気を予防するためです。敷きわらを取り替えてエサをやり、ミルカーという搾乳機を使って順番に牛の乳を搾っていきます。その際、搾り残しや搾り過ぎにも気をつけなければなりません。搾乳の前後には器具や乳房を消毒します。
牛は繊細な動物であるため、毎日決まった時間にエサをやり、乳を搾る必要があります。牛舎の掃除と搾乳は、たいてい朝夕2回行われます。搾った乳は、地域の農協や乳業会社が回収に来た際に検査され、成分が薄くなったりすると買い取り価格が低くなります。
搾乳が終わると、乳牛のデータ管理や牧草の世話、たい肥づくりを行います。季節によっては、牧草を刈り取って飼料を作ったり牛を放牧に出したりします。乳牛は人工授精によってほぼ年に1回出産するため、獣医師を手伝ってお産に携わる機会も頻繁です。また、病気の予防や治療・若い乳牛の入れ替えも必要です。
良質でおいしい牛乳を得るためには、牛を健康に育てることが一番重要ですから、酪農家は毎日牛を中心とした生活を送っています。
2.酪農家の役割・資質とは?
酪農家に求められるのは、牛の健康を第一に考え、毎日欠かさず世話をすることです。乳牛は1日およそ30kgのエサを食べ、1頭の搾乳量は1回10kg以上と、作業にはかなりの力が必要とされます。そのため、まずは自分自身が健康と体力づくりに注力することが求められます。毎日エサをしっかり食べているか・ストレスはないか・発情の兆候があるかなど、牛のちょっとした変化に気づくことのできる観察力と粘り強さも必要でしょう。
3.酪農家になるためには?
ゼロから牧場を開く場合、土地・牛・牛舎・機械などへの莫大な投資が必要になるため、酪農家は家業として牧場を継ぐケースが一般的です。しかしながら、近年では、高齢化や跡継ぎの不在によって廃業するケースが増えているため、牧場を手放す人と新規に酪農を始めたい人のマッチングが、地域ぐるみで積極的に進められています。


POINT
- 健康で体力がある人に向く
- 大学や短大の農学部で酪農・畜産を学んでおくと役立つ
- 酪農ヘルパーや牧場スタッフとして働く道もある
関連情報
●畜産ZOO 鑑(乳用牛) HP
酪農の仕事と歴史から、乳牛の体・牛乳についてわかりやすく紹介するページ
オススメの1冊
『新しい酪農技術の基礎と実際 基礎編』
(中央畜産会、酪農ヘルパー全国協会編/中央畜産会)
最新の酪農技術についてわかりやすく解説した、酪農ヘルパー養成の入門書
日本の乳用牛の90%以上は、乳量の多いホルスタイン種(白黒まだら模様の牛)である

北海道大学 農学部 畜産科学科
遺伝繁殖学、畜牧体系学、動物機能栄養学、細胞組織生物学、応用食品科学の5つの研究室からなる。家畜と家畜を取り巻く生態系について研究を行い、畜産物の有効利用につなげる。国内有数の充実度を誇る研究牧場や農場を利用し、特徴ある実習が実施される。

北里大学 獣医学部 動物資源科学科
4年制。人と動物の関係や食と健康のつながりを実践的に学ぶ。3年次後期にアニマルサイエンスとバイオサイエンスの2つの系の中の9つの研究室のいずれかに所属する。農学と医学の複眼的視野を培う農医連携教育プログラムは、希望者を対象に1年次から始まる。

東京農業大学 生物産業学部 北方圏農学科
北海道の恵まれた環境で、農学や畜産学、生態学、生命科学などの幅広いテーマに取り組む。学内外の様々なフィールドで実習を行い、生態系の保全や再生について研究する。植物生産、動物生産、フィールド生物資源保全の3つの研究分野を設けている。
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