感情の変化で生徒の理解度がわかる!
脳波出席簿
中西てるみさん(高校2年生)

生徒の脳波の状態を可視化する出席簿。授業をする際に、各生徒の脳の状態(集中/興味/ストレス等)から、
どんなことに興味を持っているのか、眠かったり集中していなかったりしないかなどを確認できるので、先生がより効果的な授業を行うことができます。
生徒の隠れた才能を見つけることもできるかも!?
今回は、生徒の感情の変化をグラフや数値で確認できる所までプロトタイプ実装しました。
牛場先生のコメント
生徒一人ひとりの「生」の反応が見えるようになるのはおもしろそう!
紙上検査では空気を読んだ回答ばかり集まってしまったり、授業のどの部分で反応があったかわからなかったりするけれども、『脳波出席簿』ならそういう心配はなさそうですね。みんなの脳の状態がその場でわかれば、先生は授業の内容をアドリブで変えることができるし、生徒自身も授業の聞き方を工夫できるので、お互いに授業をもっと楽しくすることができるかも!?
この提案のおもしろいところは、何人もの生徒の脳波を一斉に記録するところです。似たような反応をする生徒の共通点は何かとか、どの席に座っている生徒たちの反応がいいのか、といった特徴を分析することができるので、集団心理や集団行動についての新しい発見につながりそうです。
実は最近、『脳波出席簿』のアイデアに近い研究がCurrent Biologyという著名な学術誌に掲載されました(Dikker S et al., Current Biology 2017)。プロの研究者顔負けの良いアイデアで、とても驚きました!
ちょっとした仕草、瞬きの様子、視線の動きなども、集中力や興味の強さを反映していると言われています。脳波だけでなく、身体中のあらゆるシグナルを組み合わせて分析すると、さらにおもしろいアプリがつくれるかもしれません!
参考文献
Dikker S et al. Brain-to-brain synchrony tracks real-world dynamic group interactions in the classroom. Current Biology 27, 1375-1380, 2017.
参考リンク:https://doi.org/10.1016/j.cub.2017.04.002