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生物 緒方隼平先生の学習アドバイス

SCIENCE

生物

緒方隼平先生

緒方隼平先生

学生時代から努力と経験を重ね続けてきた気鋭の講師。生物学は現在の自然現象を基盤に進化の可能性を探求する学問であると解し、常に生徒に考えさせることを追求する。暗記と無縁の講義は、いわばリスナー参加型の一つの物語となるだろう。

高3生 のキミへの学習アドバイス

「読解力」、「論理的な思考力・判断力」が求められる共通テストは、用語を詰め込む学習では太刀打ちできません。一方で、「用語を覚えなくて良い」というわけではなく、土台となる正確な知識は必要です。まずは教科書の用語を正確に覚えましょう。そのうえで、覚えた用語を文章にして説明する。すなわち、論述演習をしましょう。

論述演習は、①用語を正確に覚えているかどうかの指標、②読解力向上、③論理的な思考力の養成、など多くの効果をもたらします。「共通テストはマーク式だから意味が無い!」と思うかもしれませんが、実は論述演習こそ共通テストで高得点を取るための一番の近道です。

遺伝子を制する者は受験生物を制する

志望校の過去問は用語を十分に暗記したうえで解きましょう。結果に一喜一憂するのではなく、「なぜ間違えたのか」を常に考える習慣を身につけてください。具体的に間違えた原因を追求し、同じ間違いを繰り返さないようにしましょう。

生物に十分な時間を割くことができない人は、「遺伝子」を得意分野にしましょう。「遺伝子を制する者は受験生物を制する」と言っても過言ではありません。遺伝子の理解が進むと、他の単元の理解も深まるはずです。

これからの社会では、環境の変化に臨機応変に対応する能力が大切です。今、劇的な変化の中にいるのなら、それは大きなチャンス。今できることを必死に探してみましょう。その経験は、必ず君を大きく成長させてくれるはずです。

高2・1生 のキミへの学習アドバイス

共通テストは、①文章が長いこと、②初見の図や表・資料が出題されること、③知識問題が少ないこと、などが特徴として挙げられます。つまり、「知識量」ではなく、「知識の活用力」が重視されます。この能力は一朝一夕で身につくものではありません。今すぐ、「用語を詰め込む学習」から「用語を説明できるようになる学習」へと切り替えましょう。

生物学の土台を固める

これから生物(生物基礎)の勉強を始める人は、「生物の特徴(生物基礎)」・「遺伝子とそのはたらき(生物基礎)」・「生命現象と物質(生物)」の順に学習してください。これらの単元で学ぶ細胞・代謝・遺伝子は、生物学の土台となる分野であり、これらの内容を今の時点でしっかりと理解しておくことは、今後の学習に大いに役立つはずです。

現代はインターネットの発達により瞬時に知りたい情報を得ることができるようになりました。ただ、学習においては、まずは自分の頭で考え、試行錯誤してください。そこで得られた解答は(たとえ解答が出なくても)、検索して得られた解答を遥かに超える価値がありますよ。