今回の学習指導要領の改訂では「知識の理解の質を高め資質・能力を育む『主体的・対話的で深い学び』」が掲げられ、生産年齢人口の減少、グローバル化の進展や絶え間ない技術革新等により変化の激しい社会で必要となる力を身につけるための「主体的・対話的で深い学びの実現」が目指されている。
また、近年急速に発展する情報技術を適切に選択・活用することのできるIT人材の育成が政府方針で強調されていることなどを背景に、教科「情報」の科目が再編された。
新設の「情報Ⅰ」は全ての生徒が履修することとなり、プログラミングやネットワーク、データベース(データ活用)の基礎的な内容が必須化された。また「情報Ⅱ」では情報システム、ビッグデータなどより多様なコンテンツを扱うとともに、情報技術の発展の経緯や今後の社会との関わりについて考えさせるカリキュラムとなっている。さらに、数学では「数学C」が新設(復活)され、「数学B」から「ベクトル」、「数学Ⅲ」から「平面上の曲線と複素数平面」が移動する。「数学B」では「確率分布と統計的な推測」が「統計的な推測」に名称が変更された。
地理歴史では新たに「歴史総合」が必修科目として追加され、日本史・世界史での出来事が互いに与えた影響や関連などに注目して近現代史について学ぶ。