• 東進タイムズ 2020年10月01号

日本史 山中裕典先生の学習アドバイス

日本史
山中裕典先生

長年に渡り膨大な量の論述答案を添削してきた経験から、生徒の理解度を完全把握。それに基づく論述式問題の指導・対策により、東大をはじめとする難関国公立大への合格者を多数輩出。構造図を多用した独自の図解板書で歴史の仕組みや構造を描き出し、歴史の本質に迫る講義は、見るもの全てを魅了。歴史用語の丸暗記では得られない、深い理解と真の実力が身につくことを必ず約束する。

高3生

過去問はたくさん解けば実力がつくというわけではなく、たとえ実力がついたとしても効率は良くありません。二次・私大対策における過去問演習の目的は、傾向を掴むことにあります。古代史の通史学習が終わったら、古代史分野に関する過去問を古い年度に遡って解いて、出題形式や頻出事項を把握します。これを、中世、近世、近現代、と進めていきましょう。特に、難関大で出題される論述式問題については、教科書などで調べてメモを作り、メモのみで文章化するという方法で答案を作成し、解説授業や添削指導に臨みましょう。経験値が上がれば、調べる時間を減らしていくことができます。

共通テストとセンターの違いを意識した学習を

共通テスト対策では、センター試験の過去問を用いることになります。その際、共通テストは「設問で与えられた条件をもとにした歴史の解釈」の正誤を判断するのに対し、センター試験は「歴史の事実関係」の正誤を判断することに留意します。つまり、センター試験の過去問演習は、共通テストのベースとなる基本的知識に対する理解(出来事の時期・内容や、相互関連の把握)を得るために行うものだと考えましょう。

入試制度の変更にコロナ禍が重なり、落ち着いて受験勉強に取り組みにくい状況が続くと、焦りや落ち込みも出てくるでしょう。しかし、「自分だけが大変な状況なのではないし、合格した先輩たちの先例どおりにいかなくて当たり前」です。日々やるべきことをやり続けていく「持続力・持久力」を意識して、学習に取り組んでいきましょう。

高1生・高2生

まずは、政治史のマスターを目標に時代感覚を掴み、歴史の流れを理解しましょう。

「時代感覚を掴む」とは、丸暗記ではなく、例えば「なぜ大化改新は7世紀に起きたのか?」という疑問から、7世紀という時代の特徴を考えていきます。当時の中国大陸・朝鮮半島、日本列島(倭国)の状況を見渡して、7世紀のイメージを掴みます。そうすれば、大化改新を7世紀という時代の中に位置づけることができ、「大化改新は7世紀中期」が納得のいく形で記憶に定着するのです。

日本史は積極的に学習を続けよう

また、「歴史の流れを理解する」ために、年表を作ってみましょう。すべて書き込もうとせず、西暦年代・出来事の名称・簡単な説明を入れます。また、「世紀」の枠組みのなかに収め、為政者(権力者)で区切っていくこともポイントです。

日本史は、毎日コツコツというよりは、1週間に1回、まとまった時間を使って学習するスタイルが有効です。学校では通史の学習が終わるのが大学入試の直前になるケースもあります。ですから日本史の学習では、自ら積極的に学習を進める方が有利ですよ。