• 東進タイムズ 2021年2月01号

日本史 井之上勇先生の学習アドバイス

日本史
井之上勇先生

語りかける口調はとても穏やかだが、緊張感のある厳しい指導で定評がある。しかし、その厳しさは生徒の成長を思ってこそであり、講義は人気を博している。つねに生徒と同じ目線に立ち、入試問題に対する的確な思考法を教えてくれる。気がついたときには、ダイナミックな歴史の流れが一本の糸につむがれ、連綿と輝いているはずである。

高3生

多くを論述問題で占める国公立二次試験であれば、時間に余裕があるケースは稀でしょう。本番で慌てないよう実際の試験時間よりも10分程度短い時間での演習が奏功します。

しかし、全く同じ論述問題が出題されることはありません。ですが、条件や字数が異なる類題が出題される可能性はあります。例えば、60字の論述問題では「80字だったらどのような情報を追加すべきか」などと、考察してみましょう。要求を変更して考察してみるのも効果的です。

想定していないテーマが出題される可能性を、できるだけ小さくしておくことも重要です。具体的には、字数内に答案をまとめるのは別作業と考えて、解答の軸となる情報を箇条書きにしてみる……つまり、本番で必ず作成するメモレベルの情報をピックアップして、解答例との照合を繰り返す学習法です。論述対策は演習がすべてではありません。受験会場で直前まで、それらを確認するつもりで論述ノートを作成してみましょう。

本番ごとにしっかり自己採点

夏や秋に覚えていたとしても、本番を迎える頃に忘れていたら意味がありません。この時期優先すべきは、新しい知識を増やしたり、すべてを見直したりするのではなく、曖昧になっている情報を把握し直す復習です。

日本史は最も即効性のある教科です。自己採点は、どれだけ得点できたかを確認するというより、次の試験に生かすためにあります。使い慣れた教材などで、ぜひ自己採点してみましょう。

高1生・高2生

細かい情報まで最初から把握しようとすると、「木を見て森を見ず」となり、記憶優先の作業になりがちです。全体像を把握するためは、政治史を中心に理解を優先した学習を進めましょう。それぞれの時代に取り組む際に、①時代区分を行う②政治を主導した人物の動きを把握する、といったことを意識しましょう。

文章を読んで理解することが学習の基本です。作問者が教科書を確認しないで入試問題を作成することは、有り得ません。とはいえ、教科書だけだと歴史用語を理解しにくいといった事態も生じます。その時には、辞書として用語集なども利用すると大きな効果が得られます。情報を箇条書きや表にまとめている教材は副教材として活用しましょう。

共通テストは演習が得点に直結する

共通テストはどれだけ演習慣れしているかが、得点に直結します。センター試験日本史Bでは、瞬間的に解答を導ける設問が少なくなかったのに対し、共通テスト日本史では、設問形式が単純ではないものが多いです。共通テスト対応の東進模試は年6回あります。毎回受験すれば確実に力がつきます。設問形式は複雑に思えても、中学の歴史で学んだ知識で解答できるものもあります。積極的に受験しましょう。