• 東進タイムズ 2021年6月01号

数学 河合正人先生の学習アドバイス

数学
河合正人先生

延べ20万人以上の生徒を指導し、数多くの締切講座を記録する予備校界を代表する数学講師。第一志望合格者は多数。大学別入試問題研究や入試情報にも数多く精通するなど高いプロ意識をもつ。「数学問題の解法の鍵は他者理論」と作問者の意図を理解した「流れを大切にする」授業を展開する。

高3生

共通テストで見えてきた押さえるべきポイント

今年1月に行われた大学入学共通テストを通じて、多くのことが見えてきました。重要なポイントを一つ挙げるとすれば、数学Ⅰ・ A/Ⅱ・ Bのなかでも数学Ⅰの「2次関数」「図形と計量」の新傾向に気をつけるということです。それ以外の問題は多少の問題数やページ数に変化はあっても、これまでのセンター試験の過去問を大いに活用できます。

具体的に「2次関数」、「図形と計量」の変更点は次のとおりです。

*「2次関数」(10点、5問、1ページ分 → 15点、6問、4ページ分に変化)は従来頻出だった頂点座標、平行移動、最大値最小値の問題から、生活上にある身近な問題から2次関数を導く問題へ変化しました。そのため、従来以上に文章題を読み込む負担が増え、リズムを崩す生徒が現れると予想されます。

*「図形と計量」(15点、5問、1ページ分 → 15点、11問、3ページ分に変化)は、従来頻出だった面積、さらに内接円や外接円の半径などを求める求値タイプの問題から、一般論に派生し、それを活用する深みのある問題へ変化しました。数学の二次力(記述に対応する力)にも相当する内容で、出題の意図を読み取る柔軟な思考力が求められます。以上のことを理解し、東進の「全国統一高校生テスト」「共通テスト本番レベル模試」を活用し、新傾向に慣れていくことが大切です。

高3生 理系

高3生にとって6月は二次試験対策も大変重要です。理系の学生は、とくに夏までに数学Ⅲの計算や簡単な典型問題は必ず解けるようにしておきましょう。二次試験はこの数学Ⅲで差がつくのです。特に医療系狙いの生徒は、この分野を得点源としなければなりません。夏に向け、基礎・基本の定着を目指しましょう。

高3生 文系

2021年入試では実に多くの大学が数学Ⅰ・A /Ⅱ・B 分野において理系と文系が共通問題を採用していることに気づかされます。小問数に変化をつけてはいますが、理系と文系で実質的には同一問題のケースが多数ありました。

数学Ⅰ・A /Ⅱ・B といえど、難関大学の文系数学では非常に骨の折れる問題が出題されます。文系の学生は、今のうちに徹底的に演習を行いましょう。そうすることで、この夏、第一志望の過去問演習にスムーズに手をつけられるはずです。

高1生・高2生

高2生、高1生は高校3年間でやるべき内容を俯瞰して、いかに早く(いかに正確に)学習できるかを常に念頭に置くことが重要です。高2の3月末までにひととおり学習を終えられたら、残り1年間は自由な時間の使い方ができます。キミたちにはそれが可能です。

教育改革や新課程などと叫ばれると、取り分け受験生やそのご家族は不安になります。その結果、学校推薦型選抜や総合型選抜を選択する傾向が高まるのは確かなことです。そこが目指していた大学・学部であるならもの申す必要はありませんが、単にリスクを回避した進学のための戦略とするならばオススメはできません。同じ合格でも悩み苦しんで勝ち取った合格は、重みが違うはずです。