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英語 土岐田健太先生の学習アドバイス

ENGLISH

英語

土岐田健太先生

土岐田健太先生

学生時代より黙々と日々研鑽してきた努力人は、「実用英語」と英語文化の「教養」の橋渡しをする。英語圏の文化背景から英語を捉え直す講義スタイルは、これまでの英語観を大きく変え、将来まで通用する圧倒的な英語力を習得できる。高校生だけでなく、社会人対象の資格講座や教養講座も担当。「知的な面白さ」を追求し続ける講義で、受講者の知的好奇心を満たし、合格のその先の将来と向き合う自信をも与えてくれる。

高3生 のキミへの学習アドバイス

まずは予習と復習についてお話しします。両者に共通して言えるのは、ズバリ「作業からの脱却」と「効果の実感」です。まず予習についてです。予習というのは基本的に、「自分の疑問を見つける時間」になります。辞書で文脈に合った意味をつかむ。英英辞典を使って、その単語の核になる意味を理解する。もし、皆さんが予習を単なる作業のように、単語の最初の語義を書き写す、英文をただひたすらノートに書き写すなどをしている場合は注意が必要です。そもそも予習というのは、英作文中の疑問点を見つけ出し、それを解決するためのステップを作る段階です。英文の音読をする中で読みづらい発音をチェックする。その英文の中で、主張、具体例や因果関係がどうなっているのかをきちんと分析していく。一文単位で構造を取れないものがないか確認していくなど、細かいチェックが必要なところです。

次に、復習の中でも重要な「音読」について話します。音読は東進生ならほぼ全員が行っている復習法でしょう。しかし、単に回数をこなすだけになっている受験生も多いと思います。音読にもいろいろな方法があります。例えば、音声を意識した音読法です。音の繋がり方、弱や強のリズムを意識した音読は、リスニングの対策に効果的です。さらに、文のカタマリを意識した音読をすれば、英文を素早くキャッチする力が磨かれていきます。このように音読一つを取っても、どんな目的意識で行うのかによって、効果の出方が違ってくるのです。

効果が上がる学習にウェイトを置こう

この時期の勉強には、一文の正確な解釈と理解にこだわる姿勢が大切です。それは授業で出会う「テキストの英文」を丁寧に精読することも含まれます。例えば、副詞って地味に思えますが、不定詞や分詞構文を理解するうえで「文を修飾する役割」が極めて大切です。受験生に「副詞って何を修飾する?」という質問をすると、たいてい「名詞以外」という回答が返ってきます。しかし、具体的に踏み込んだ質問をすると、文修飾という一番差がつきやすい知識が出てきません。「効率が良い覚え方」だけを求めるのではなく、「効果が上がる学習」にウェイトを置いて勉強していきましょう。

受験勉強は将来の財産となります。僕自身、受験勉強を通して壁を突破する力をつけたからこそ、新たな挑戦をすることを楽しみながら仕事をしています。受験勉強を通して、将来通用する力を磨いていきましょう!

高2・1生 のキミへの学習アドバイス

高3になる前に、「インプット」と「アウトプット」を意識した学習を身につけておきたいです。例えば、単語や文法を学習して知識を得る段階で、すぐに得点に結びつけられる高校生は稀です。そこから、「アウトプット」を通して知識が定着し、得点力が高まります。アウトプットには「声に出して読む音読」、「問題を解いて定着させる演習」、「人に説明して理解を深める伝達」などがあり、知識を点から線に繋げていくことができます。私自身、誰かに「先生の思考のプロセス」や「覚え方のコツ」などをアウトプットすることで急激に成績が上昇するのを体感したものです。リスニングでも、ただ問題を解くだけだとイマイチ成果は出ません。

声に出して自分でも発音することで、内容が血となり肉となります。「アウトプット」の方法を磨くことで実力アップするのです!

「マイルール」を設定し基礎から力をつけていこう

中学のときはもしかすると場当たり的な勉強でもなんとか乗り切れたかもしれません。しかし、高校の範囲は単語も文法も知識量がケタ違いに増えていきます。そこで一番大切なことは、「学習段階」や「マイルール」を設定することです。

例えば、単語は「高1でこの一冊を終わらせる」や「高2でこの範囲まではやりきる」と具体的に終わらせる時期を決めてしまいましょう。参考書の最初のページに書いてしまうのもオススメです。勉強は「ハードルを高くしない」ことが最初の段階では大事だと考えています。参考書も授業も、「こんなに簡単なものから?」と思えるものでも実は、自分のファーストステップとしては最適です。東大英語だって「基礎は一番大切」なのだから、徹底的にマスターすれば大きな武器になります。

先を見据えて勉強することは、将来の道を切り拓く力になります。大学だけですべては決まらないのは事実ですが、それでも「選択肢」が大幅に増えます。どうせ目指すなら、自分の学びたい分野の最高峰を狙っていきましょう!