大学入試センター試験

《政治・経済》 設問別分析



【第1問】政治・経済総合問題
民主主義の平等概念、市場経済の事例、格差問題と労働法規、価格機構、地方自治と外国人の権利などについて問われている。問6のグラフ問題は、知識を問うような問題では無く、純粋なグラフ読み取りの問題である。問8の需要供給曲線の問題は、需給曲線の単なるシフトの問題と異なり、思考力を問う問題となっている。しかしながら、いずれの問題も基礎分野から出題されている。

【第2問】国家の役割
政治分野と経済分野から幅広く出題されている。社会保障制度の国内外の事例、外国人と政治のかかわり、財政と国家経済、地方自治などについて問われている。問3の資料問題は、頻出資料からの出題となっている。

【第3問】今日の国際経済
南北問題と国際機関、貿易取引の決済手段、地球環境問題と国際機関、各国のODAなどについて問われている。問3の為替取引は、やや珍しい問題であるが、論理的な思考を持って解けばおのずと解答を導くことができる。問8の資料問題は、頻出資料からの出題となっている。

【第4問】民主主義と各制度
民主主義の成立と各国の法制度、現代民主主義の特徴など基礎的なものが多い。問6のナチスについて問う問題はやや珍しい。大衆民主主義をテーマとしているのは、現代世界におけるポピュリズムの隆盛を背景にしていると考えられる。