［１］（方程式と不等式）
　　前半の計算結果を、不等式を解く計算に活かすことができれば、短時間で計算できたであろう。それに気付かなかった場合はかなり面倒な計算をすることになる。昨年よりも難しい。
［２］（集合と論理）
　不等式が満たす2つの条件に関する問題。「反例」や「対偶」を選ぶ問題は目新しい。(1)、(2)の結果を利用することで(3)が簡単に判定できることに気付きたい。

軸が一致する2つの2次関数に関する問題である。前半の解の配置問題までは比較的解答しやすい。後半は2次関数の最大値・最小値問題であるが、文字が定義域と軸に含まれており、一見場合分けが必要に見える。しかし、位置関係は1つに決定しており、そのことに気が付けば難しくない。 問題のボリュームは昨年よりも増えた分、昨年よりやや難化した。

円に内接する四角形の問題である。前半は教科書にもありそうな問題が並び、間違えられない。後半は難しく、正確な図を描くことは難しいが、前半の情報からある程度正確なものが描けなければ最後まで解けないであろう。平面幾何の基本的な内容がしっかりと身についていたかが問われた問題であった。

さいころを8回投げる反復試行の問題である。形式的には目新しい問題であるが、内容的には平易な問題である。同じような計算をくり返すだけなので、計算ミスには注意したい。期待値の計算は少々面倒であるが、確率の積の部分は最後まで同じなので、係数部分を上手く計算することで、要領良くまとめられる。