《英語》 新高2生へのアドバイス
センター試験の英語は、高校2年生までに学ぶ知識で十分に対応できる範囲で出題されます。未習の事柄も多い新高2生にとっては、得点に結びつけることが難しかったかと思います。センター試験の英語は、基礎学力を判定する目的で出題されていますが、それは決して単純な知識を問うものではなく、読んで書き、聞いて話す、コミュニケーションの手段として社会で役に立つ実用的な英語力の素地となる力を、どの程度身につけているかを測るためのものです。実際、80分という短い制限時間でこれだけの問題量をこなすには、語彙や文法を完全な知識として身につけ、読解力を鍛錬することが必要です。しかしこれは一朝一夕に身につくものではなく、当然早い時期から学習量を多く積むしかありません。高2生のまだ時間に余裕のある時期にセンター試験レベルの語彙や基礎的な英文法の学習は一通り終え、二巡三巡と繰り返し知識を盤石なものにしていきましょう。自分の弱点に応じた対策を講じ、時間配分に注意し何度も予行演習を繰り返せば、本番で結果を出せるのがセンター試験なのです。以下、分野ごとに対策を述べますので参考にしてください。
(1)発音・アクセント
発音・アクセントについては、センター試験の中でも例年極めて正答率が低い大問になります。この分野では発音・アクセントの規則やパターンなど知識の蓄積が不可欠です。学習対策としては、発音・アクセントに特化した市販の問題集を一冊解き、英単語を暗記する際には意味と一緒に正しい発音やアクセントを声に出して覚え、1つずつ知識を増やしていきましょう。
(2)文法・語法・語彙
文法・語法・語彙については、基礎学力を試す問題が万遍なく出題されています。高2生は一巡した文法の知識を二巡三巡と繰り返し知識を固めていきましょう。曖昧な点があればその都度、参考書や辞書で調べ知識を確実なものにしていきましょう。どんな英文でも読みこなすためには語彙力の強化が欠かせません。日頃から継続的に学習していきましょう。
(3)英作文
整序英作文では語法、文法の知識を正しく運用する力が試されます。日頃から、主部・述部・修飾関係などの英文の構造に注意して学習し、標準レベルの例文を音読してしっかりと身につけましょう。またセンター試験の過去問など整序英作文の問題に十分慣れておくことも重要です。
(4)口語コミュニケーション
会話問題では、会話の場面・話題・発言の意図・会話全体の流れなどを的確につかむことが求められます。センター試験では口語表現でも基本的なものが出題されますが、日頃からその知識量を増やすことが大切です。また場面・状況を正確に把握し、返答として最も自然なものを解答しましょう。
(5)英文読解
センター試験で高得点がとれないことの大きな要因として、英文・問題量が多いため時間切れになり、最後まで解答が続けられないことが挙げられます。センター試験の英文には難解な構文や語彙は出ませんが、数多くの長文を読みこなし、速読力を高める訓練が必要です。語句や表現の意味が問われる問題では、文脈からその意味を推測する力が試されます。図表と説明文を結びつけて答える問題では「情報処理能力」が求められます。長文読解問題では、パラグラフごとのテーマを把握し、その論理展開を見抜く力を養うことが大切です。長文読解問題では基本的にパラグラフごとに設問が設定されていますので、本文を読みながら設問を解いていきましょう。センター試験の過去問などを日頃から音読し、英文を身体にしみ込ませることも肝要です。高2生のうちから様々な英文に触れどんどん先へ学習を進めていきましょう。