大学入試センター試験解答速報2012
《英語》 設問別分析



【第1問】A 単語の発音 B 単語のアクセント 
昨年と同じく発音とアクセントのみのオーソドックスな出題であったが、変更点として、Bのアクセント問題で昨年は「第一アクセントの位置がほかの三つの場合と異なるもの」を選ぶ問題であったが、今年は2010年度のスタイルに戻り「与えられた語と第一アクセントの位置が同じ語」を選ぶ問題となった。発音問題、アクセント問題とも基本的なレベルの出題であった。

【第2問】A 文法・語法・語彙 B 対話文 C 整序英作文
昨年からの形式上の大きな変化はなかった。Aは語法・語彙問題に難しく感じられるものがいくつか見られた。また、問4、問9は文構造を正しく理解することができなければ勘違いしやすい問題である。Bの会話文完成問題は、昨年同様いずれも文脈を決め手とする問題で、会話特有の決まり文句は含まれていない。問3が若干難しかった他は状況を理解し易い問題である。Cの整序英作文は選択肢の数が昨年の6から5に減り、いずれも基本的構文を問う問題で解き易かったであろう。

【第3問】A 文脈による語句の意味推測 B 意見内容の要約 C 英文空所補充
形式上の大きな変更点はない。Aはここ数年続く形式で、短文中に施された下線部の語句の意味を問うものである。2問とも、下線部の語句の知識がなくても文脈から意味を推測すれば正答にたどりつける問題であった。Bは議論における意見内容を問う問題で、全体的な内容把握の力を試すという狙いは従来と変わらない。各選択肢の長さが昨年よりも長くなり、これらの意味を取り違えないように注意が必要である。Cの空所補充は、昨年は一文を丸ごと補うものと、文の一部を補うものが混在していたが、今年は3箇所とも文の一部を補うものとなった。ピーナッツとアーモンドの類似点と相違点をわかり易く述べていっているので、全体の内容を理解するのは容易であろう。

【第4問】A 図表を使った説明文読解 B 事務的文書などの読み取り
問題形式に特に大きな変化はなかった。今年のAの素材文は含水率による木材の伸縮に関する説明文である。本文の語数が大幅に増加し,図も2つに増加したものの、設問は比較的平易と言える。Bはポップグループのコンサートについての広告を用いた読み取り問題である。昨年同様、表よりも文字情報が中心であるが、落ち着いて取り組めば難しい問題ではない。

【第5問】イラストを含む内容一致問題
形式的には昨年、一昨年とほぼ同様であった。同じ状況を説明した2つの体験談を素材に、内容一致問題4つとイラスト問題1つからなる大問である。与えられた英文は徐々に長くなる傾向があり、今年も昨年より語数が増えている。ただし、設問はこれまで通り平易で、時間にある程度の余裕があれば、難なく答えられるレベルである。

【第6問】長文読解問題
procrastinationつまり物事を先延ばしにする悪癖に関する文章が素材。形式的には従来同様の内容一致問題を主軸にしており、本文の総語数も昨年並みである。昨年とはやや形を変えてパラグラフの見出しに当たるものを選ばせる問題が見られたのが目につく。本文の内容や設問は標準的で、問1〜4の設問文には該当する段落が示されているので取り組みやすい。ここまでの問題で時間を使いすぎていなければ、確実に得点することができただろう。

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