《倫理、政治・経済》 新高2生へのアドバイス
◆公民科の科目特性に注意しよう
公民科は従来「政治・経済」「倫理」「現代社会」に区分されていましたが、今年度から新たに「倫理、政治・経済」という科目がはじまりました。旧帝大系の上位校が指定科目にする例が多いので、志望校の指定科目に注意してください。「政治・経済」は中学校3年で学習した公民の範囲を深く学ぶものですが、「倫理」は人間の内面的な問題を扱う分野で、おそらく初めて遭遇する学問でしょう。「現代社会」はもともと広い視野から統一的に社会を見るために作られた科目です。簡単にいえば政治経済と倫理に現代社会で話題となっている地理的・歴史的視点を少し加えた範囲、という科目なのです。これらの公民科の科目は、相互に関連して、総合的にとらえねばなりません。また、「政治・経済」には歴史的な背景を問う出題も見られますが、細かな年号を覚えるのではなく、その制度やしくみがなぜ確立してきたのかという大きな流れと因果関係を理解することが大切になります。
◆早めの準備を
「倫理」と「政治・経済」の両分野をカバーするのはかなり大変です。地歴よりは簡単だとたかをくくっていると、両分野を網羅的に学習できないままに入試本番を迎えることになりかねません。とりあえず両分野の教科書を一刻も早く通読し、どんなテーマが取り扱われるのかということだけでも押えることが大切です。専門的な用語や細かい事項は後から深めていくことができますので、アウトラインだけでも早く頭に入れることを目指しましょう。