大問数、設問数ともに昨年度と変化はなかった。ほとんどの問題が基本的な内容を少し考えさせ、解答するように工夫されている。時事的な選択肢と基本的な知識を問う選択肢を複合した設問も散見された。基本的な制度、しくみに加えて、そこに存在する問題点や関連する時事的内容を押さえていたかが問われた。 図表・グラフ問題は5問出題された。第2問問1の模式図問題は新傾向の出題であり、戸惑った受験生も多かっただろう。しかし、基本を大切に学習していれば十分対応できる。統計グラフ読み取りは例年時事性の高いものが多いが、今年度は細かい所で判断に迷う問題が含まれており、高得点をねらう受験生の鬼門になった可能性がある。第1問問4、第3問問7では近似した特徴を持つ国が並んでいるために、最後のツメで確証を持てなかった受験生が多いだろう。いずれにしても、全体に幅広い総合的な知識を問う設問が多かった。