大学入試センター試験解答速報2012
《数学II・数学B》 設問別分析



【第1問】三角関数、指数・対数関数
[1] (指数・対数関数)
 対数不等式の問題。底の値の範囲により場合分けして解く。場合分けの誘導がされているので、しっかりと考えれば解き進めるのにそれほど難しくはないと思われる。

[2] (三角関数)
 2変数の三角関数の最大値を考える問題。難度はかなり高い。2変数の関係を把握するために単位円を活用しなければならず、計算で押し通そうとした受験生はほとんど解けなかったであろう。
 
【第2問】微分法・積分法
 3次関数と2次関数のグラフの接線、および、方程式の解の個数、図形の面積と、微積分の分野から多岐にわたっての出題となった。計算の過程で高次の整式や複雑な数値が飛び交うことになるので、迅速で正確な計算力がものを言うことになる。

【第3問】数列 (選択問題)
 初めは等差数列とその和に関する平凡な問題。その和を絡めて新たに定義された数列の一般項を求めるのがメインテーマである。ただし、補助となる数列が誘導されているので、流れに乗れば完答も可能だろう。計算量は、例年よりはやや多い。

【第4問】ベクトル (選択問題)
 空間ベクトルの問題である。前半は分点の計算や2直線が交わることの証明など、点の位置を捉える問題が並び、標準的である。しかし、後半は内積計算を中心とした角を捉える問題が並ぶだけでなく、点も多く現れるため、計算量も多く時間もかかる。

【第5問】統計 (選択問題)
 英語、国語のテストの点数についての問題であり、分かりやすい設定であり、計算量も少ない。後半はデータを増やして同様の計算を行うことになるが、誘導が丁寧なので難しくない。最後の設問は題意を把握するのが少々難しいか。

【第6問】数値計算とコンピュータ (選択問題)
 連続する整数の積が2の冪(べき)で割り切れるかどうかを判定するプログラムの問題。整数問題としては有名な話題である。プログラムの穴埋めはそれほど難しいものではなく、シンプルなループと判定によるものなので、易しい。後半は少し難しくなるが、前半同様に考えればよい。

大学入試センター試験解答速報2012
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