《日本史B》 新高3年生へのアドバイス
◆センター試験で勢いをつけ、待ち受ける国公立2次・私大入試への突破口を開く
センター試験に難問・奇問はみられません。まさに、それまでの努力の成果がそのまま得点となってあらわれる試験といえます。したがってセンター試験の結果は、その次に待ち受ける国公立2次・私大入試への重大な試金石であり、かつその壁を乗り越えるための突破口となるのです。まず、新高3生にはセンター試験の重要性を心の底から認識してほしいと思います。東進ハイスクールのセンター試験本番レベル模試を毎回受験することでその重要性を認知するとともに、実力の伸張をはかっていきましょう。
◆センター試験で高得点を確保するための条件
歴史用語の「暗記」ではセンター試験には対応できません。いわゆる用語の「暗記」作業に終始すると断片的な知識の習得にとどまり、応用力はもちろんのこと基礎力も定着しません。一つの史実には、関わった人物、おこった時期や場所、その内容、結果、変化の過程など実にさまざまな要素が絡み合っているのです。一つの史実を構成するこのような枝葉の部分を、複眼的に考察する柔軟性を徹底的に鍛え上げて下さい。それと同時に、通史学習が先の時代に進むにつれて、「時代」と「時代」の差違(変化の過程)を俯瞰的な視野で眺望する姿勢を身につけるようにしましょう。たとえば、室町時代を学習している際にも、前代にあたる鎌倉時代と「何がどのように変化してきたのか」といったことを常に思考するのです。
(1)史実の枝葉の部分を複眼的に考察する柔軟性。(2)歴史を俯瞰的な視野で眺望する姿勢をもつ。これらのことを習慣として修養することができれば、センター試験では高得点を確実に確保することができるのです。
◆教科書中心に、視覚教材を駆使しつつ学習を進める
センター試験の出題形式は空欄補充問題、時代整序問題、正誤問題、視覚教材・史料を駆使した問題の4パターンに集約されます。さまざまな角度から、受験生が史実を理解しているかどうかを試していることが良く分かります。まずは頻繁に教科書の「一つの時代を、歴史の流れを意識しながら読みこむ」習慣をつけて下さい。そうやって教科書を読みこむことで格段に定着度は増します。また、毎年のように出題される視覚教材に対応するために「いつの時期か」を鮮烈に意識しながら図説資料集を常に確認して下さい。視覚に訴える学習は記憶を強化するために非常に有効な手段です。