《理科総合A》 設問別分析
【第1問】力学的エネルギー、エネルギー変換
第1問は物理分野からスポーツを題材とした、力学的エネルギー保存則に関する出題である。問1は運動エネルギーを求め、図2を用いて弓を引く距離を求める。問2は矢を放った後は重力のみが働き、最高点に達したときは矢は水平方向に進む。問3は弓を引いた距離をもとに図2を使って仕事とエネルギーの関係より求める。問4は(a)から加速して(b)の状態になり、(c)の棒が最も曲がっている状態から高くなって(d)になる。問5は力学的エネルギー保存則から求める。問6は正の仕事によって力学的エネルギーが増加すると+、負の仕事によって力学的エネルギーが減少すると−である。また、重力による位置エネルギーが大きくなるほど、高さは高くなる。
【第2問】物質の利用、物質の変化
第2問は化学分野から食品や調理器具に関する物質の利用、冷蔵庫の冷媒を題材とした物質の変化に関する出題である。問1は消化酵素がどの物質を分解するかから特定できる。問2は質量パーセント濃度4.2%の食酢10gに、酢酸が何g含まれるかより計算する。問3はセラミックの性質から選択する。問4は冷却器で冷媒は熱を吸収し、放熱器で熱を放出することから考える。問5は炭化水素1分子から12個の二酸化炭素分子と15個の水分子が生じるとはかぎらないので、そのことに注意して化学反応式を立てる。問6はイオン化傾向やイオンになるときの電子配置から考える。
【第3問】熱エネルギー、電気エネルギー
第3問は物理分野から熱エネルギーと電気エネルギーに関する出題である。問1は電気エネルギーによって発生する熱の名称と、熱エネルギーが大きくなるのは分子の運動がどのようになったときかを考える。問2は電流計、電圧計で正しい値を測定するときの接続方法から選択する。問3は図2より電熱線Bの電力を求め、図3より電熱線で熱量が発生した時間を求めて計算する。問4は電圧が一定のとき、図2などから消費電力が2倍になる方法を選択する。問5は各合金の性質を考えて選択する。問6はひとつの電気器具の電源をオフにしても他の電気器具に影響のない配線図を選択し、特徴を考える。
【第4問】物質の構造、物質の変化
第4問は化学分野から海を題材とした、物質の構造、物質の変化に関する出題である。問1はスポーツドリンク100mLの質量を100gとして、表1、2を用いて濃度や成分の質量などを考える。問2、4、6は与えられた物質の性質を考えて選択する。問3は物質の状態変化の名称を正しく選択する。問5は図1は水100gでの値であることに注意して計算する。問6は互いに同位体の特徴から選択する。