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《倫理》 設問別分析
【第1問】青年期・現代社会分野
昨年と同様、青年期と現代社会分野からの出題が中心であった。問2では小此木啓吾、アリエス、アドラーについてそれぞれ正誤判定することが求められ、問3ではボッティチェリ、雪舟、ピカソという美術家、問3では情報化に関連してボードリヤール、リップマン、ブーアスティン、マクルーハンについての知識が求められる設問が出題された。これらは初めて、あるいは出題頻度の極めて低い人物であったので、戸惑った受験生が多かったことだろう。問10で会話文についての内容読解問題が出題されたのは昨年同様である。
【第2問】源流思想分野
総合問題(問1)、キリスト教(問2)、イスラーム教(問3)、古代インド(問4)、ギリシア・ローマ(問5、6)、古代中国(問7、8)と、出題分野は例年通りバランスがとれている。問5で新プラトン主義のプロティノスについての知識が求められたのが難しかったが、その他は標準的な難度であった。昨年は問9の本文読解問題で新形式が見られたが、本年は例年通りの単純な趣旨読解問題に戻った。
【第3問】日本思想分野
昨年は細かい知識の求められる設問が多かったが、平均点を下げすぎた反省からか、本年は繰り返し出題されてきた典型的な知識と理解を求める設問が並んだ。問5の荻生徂徠の資料文読解問題は古文表記であったために読みにくいが、徂徠の思想についてきちんと理解していれば、正解を選ぶことは難しくない。
【第4問】西洋近代思想
設問形式は例年通り。出題内容も、モンテーニュ、デカルト、サルトル、ホッブズ、ルソー、カント、デューイといったおなじみの思想家が並んだ。問6ではクーンについて出題されたが、その思想内容の理解が本格的に問われたのは初めてであろう。誤文にはリオタールやクワインが登場した。問8ではメルロ=ポンティおよびフッサールについての思想理解が問われた。しかし難解な現代思想はこの設問が唯一であり、例年と比べるとむしろ易しかったと言える。
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