医師、医者、ドクター

病気の状態を正しく見極め、健康を回復するよう最善の治療を施す仕事

医療に関する仕事

こんな人に
オススメ!
  • 冷静な分析と判断ができる人
  • 優しさを持って人と向き合える人
  • 体力と精神力に自信がある人

1.医師の仕事とは?

医師の仕事は、患者を診察し、治療すること(診療)です。これは医師法により定められている行為で、医師だけに許されているものです。

具体的には、患者の容態・問診・検査データなどから病名と病状を確定する診断と、投薬や手術などにより病状を改善させる治療とが医師の仕事となります。実際の現場では看護師が点滴を注射したり、採血を行ったりすることが多いですが、これらは医師の指示による診療のサポートという形で行われるものとなります。

このように、患者と向き合い診療を行う医師を「臨床医」と呼びます。臨床医は、内科・小児科・整形外科など、その医師が専門とする分野(診療科)ごとに分かれて診療を行うことがほとんどです。しかし、個人で病院を経営する開業医の場合は、専門分野に絞らず複数の分野にまたがって診療を行うケースも多く見られます。

一方で、「研究医」と呼ばれる人たちもいます。研究医は大学や研究所などに在籍して、薬剤や治療法、生理的反応といった基礎研究を行う医師のことで、新しい医療技術の開発や新薬開発には欠かせない存在です。

さらに、医師に課せられた仕事として、教育があります。これまで経験し、蓄積してきた症例や技術、患者への対応などを若い次世代の医師へと引き継ぐことで、患者に合わせた医療の提供に貢献します。

2.医師の役割・資質とは?

医師に必要な資質の1つにコミュニケーション力があります。診察の基本となる問診は、単なる質疑応答だけでなく、何気ない会話から患者本人も気づいていない兆候を探り出し、診断に役立てるところに狙いがあります。また、患者とその家族に治療方針や投薬について説明するのも医師の大切な仕事です。患者のつらい気持ちに寄り添い、共感することも重要な役目の1つです。患者のことを第一に考え、相手の気持ちを理解することが大切です。相手を思いやれる優しさを持っていることが求められます。

また、医療分野は、日々新しい薬や治療法が開発され、確立しています。1人でも多くの患者の命を守るため、最善の治療を施すためには、最新の知識・技術を身につけていく必要があります。加えて、医師の生活は多忙を極めます。日々の体調と精神面での自己管理がとても重要であると共に、常に自分をブラッシュアップしようとする知識欲と向上心を持つことが大切です。

3.医師になるためには?

医師になるためには、医師法の定める医師国家試験を受け、合格する必要があります。受験資格は、6年制の医学部医学科を卒業(もしくは卒業見込み)した者・外国の医学校を卒業し、厚生労働大臣が適当と認めた者・医師国家試験予備試験に合格し、1年以上臨床研修を経ている者などです。

 

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POINT

  • 病気で苦しむ人たちを助ける 仕事
  • 患者と向き合う臨床医の他、 研究医などの分野もある
  • 医学部卒業後、研修医を経て 独り立ちする

関連情報

医師国家試験の施行について(厚生労働省)HP

医師国家試験の実施要項や受験資格、手続方法などの情報を掲載

合格率:89.8%(第107 回・2013 年)

オススメの1冊

『神様のカルテ』

(夏川草介著/小学館)

信州で地方病院に勤務する主人公が大病院と地元の患者との狭間で葛藤するベストセラー小説

実際に医師の仕事に触れ、「やってみたい!」という熱意を持ち続けることが大事

INTERVIEW

現役の医師に聞きました

東京医療センター
総合内科

林 哲朗さん

PROFILE

はやし てつろう
慶應義塾大学 医学部卒業

 「患者さんとの交流を大切にしている」という林さんは新しい診療科となる「総合内科」の医師。その人を知ることで、初めて病気の真の原因が見えてくるのだそうです。
 外来に入院患者さんにと多忙な林さんに、医師の仕事についてうかがいました。

1

お仕事の内容は?

2

このお仕事の醍醐味は?

3

医師を目指す人にアドバイス

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この職業に近づく大学は?
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北海道大学:医学部医学科

6年制。6年間にわたり医学教養、基礎医学、臨床医学、臨床実習の4つのコースで医学を段階的に学んでいく6年一貫教育制を採用している。6年次の医師国家試験合格後は、臨床研修などを経て専門医、研究者、教育者、行政職などに就き、各分野で活躍する。

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帝京大学:医学部医学科

6年制。繰り返し学習する積み上げ方式によって、集中的かつ多角的に知識を身につける。板橋キャンパス内の附属病院で先端医療に精通した専門医の指導のもと早期から臨床実習を行う。少人数のグループ学習も重視し、問題を主体的にとらえ解決する能力を養う。

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神戸大学:医学部医学科

6年制。チーム医療の資質を会得し、患者の心を理解できるコミュニケーション能力を培う。専門的な知識と技術を習得するだけでなく、科学者としての探究心や創造性を兼ね備えた人材を育成する。国際性を養うための英語教育カリキュラムも用意されている。

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岡山大学:医学部医学科

6年制。150年の歴史を持つ学部である。科学的思考と高度な知識・技術を兼ね備えた社会的信頼を得られる医師や研究者を育成。3年次末からシミュレーション教育などの臨床講義が始まり、4年次末からは診療チームの一員として72週間の臨床実習に取り組む。

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医師、医者、ドクターをより詳しく知ろう
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入れ替わっている私たちの体 特にオートファジーについて

東京大学大学院医学系研究科 教授
日本生化学会 会長
水島 昇先生

今回「トップリーダーと学ぶワークショップ」にご登壇いただいたのは東京大学大学院医学系研究科教授の水島昇先生。水島先生は、昨年ノーベル生理学・医学賞を受賞した大隅良典先生の愛弟子として、細胞内のリサイクルシステム「オートファジー」の研究に尽力している。今回のワークショップでは、ノーベル賞受賞研究の内容をわかりやすく解説していただくとともに、グループワークでは基礎研究の支援のあり方を討議した。その一部をご紹介する。

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