アナウンサー

テレビやラジオで原稿を読み上げ、正確で聞き取りやすく情報を伝える仕事

放送に関する仕事

INTERVIEW

現役のアナウンサーに聞きました

TBS アナウンス部

駒田 健吾さん

PROFILE

こまだ けんご

あこがれの女性タレントへのインタビューをテレビで観て以来、アナウンサーの仕事を意識し始めた駒田さん。紛争地域からの中継レポートを観たことでアナウンサーを目指そうと決意したそうです。
番組収録に追われる日々の中、駒田さんにアナウンサーの仕事についてうかがいました。

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お仕事の内容は?

 私はアナウンス部の「総合班」という、おもにバラエティーや情報番組に携わる班に所属しています。現在は『中居正広の金曜日のスマたちへ』を筆頭に、特別番組のリポーターや司会進行、ナレーションなどを担当しています。また、TBSラジオの音楽番組『Kakiiin』のDJも務めています。
 バラエティー番組の場合は、ニュースと違ってはじめから台本があるので、原稿を書く作業はほとんどありません。しかし、今流れているVTR、今目の前で行われている出演者どうしのやり取りがどうすればもっと面白くなるのか、どうすれば視聴者により楽しんでもらえる内容にできるのか、そういった部分についてミーティングやリハーサルを重ね、出演者やスタッフが意見を出し合いながら、より高いレベルの番組を追究しています。本番はその集大成になるはず……なのですが、実際には出演者の予期せぬ発言や意外な反応が次から次へと出てきます。それらへの対応を瞬時に考えて発言し、次の展開へとつなげていくのが、バラエティーにおける私のおもな仕事の1つだと思っています。
 また、番組内で流れるVTRは何度も確認します。そのうえで視聴者や出演者が疑問に感じそうな部分を洗い出し、下調べをすることで、どんな質問にも答えられるように準備しています。
 取材リポートに出る場合も同様で、単に取材対象者の話を聞くのではなく、より深い情報をお話ししてもらえるよう、必ず事前に勉強をしてから臨みます。

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このお仕事の醍醐味は?

 たった1人の人間にさえ、自分の気持ちはなかなか伝わらないもの。人の想いや出来事を相手に伝える行為自体が難しいことだと思います。だからこそ、想像力を働かせて相手の気持ちを察し、どんな人にもわかりやすく伝えることが、アナウンサーの使命であり、醍醐味でしょう。
 普段は入れない施設や危険区域、めったに誰も足をふみ入れない土地へ行き、それをつぶさにリポートする場合もあります。そのような仕事は、それなりの苦労やつらさを伴いますが、貴重な体験の中でスリルや感動を味わうこともできます。これもアナウンサーならではの醍醐味ですね。

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アナウンサーを目指す人にアドバイス

 発声の練習や音読・朗読などが大事といわれがちですが、そうした技術は入社後、徹底的に訓練します。学生のうちはその頃にしかできないものに懸命に打ち込んでほしいと思います。運動・勉強・遊び・アルバイト……何でも構いません。精根尽き果ててもなお、とことん打ち込んでください。
 アナウンサーはあらゆる情報を扱い、たくさんの人と出会う職業です。ですから、経験の豊かな人、がむしゃらに打ち込んだ経験のある人の方が相手との共通点を見出しやすく、良い仕事や良い関係へとつなげやすいのです。だからこそ、自由な時間を作りやすい学生時代の経験が重要だと思います。

ある日の駒田さん

  

8:00

出社。メールチェックや書類の確認をし、その日の予定を確認。ラジオ番組の資料作成

9:00

特番の内容確認。必要な資料を洗い出して、わかりやすくまとめる

10:00

番組のロケで外出。出先はその時々で異なる

12:00

昼食。ロケ先で食べることも

13:00

TBSラジオの番組収録。ゲストと一緒にトークと音楽を楽しむ

15:00

出演番組のリハーサル。スタッフや出演者全員で打ち合わせを重ねる

18:00

出演番組の本番。1 時間番組の収録は決して1 時間では終わらない。終了後、反省会を経て帰宅

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