料理研究家、料理評論家

様々な角度から料理を研究・紹介し、世の中へ広めていく仕事

食に関する仕事

INTERVIEW

現役の料理研究家に聞きました

森崎 友紀さん

PROFILE

もりさき ゆき
4年制大学卒業

 幼いころから料理番組を見ては「こうすればもっとおいしく、面白くなる!」とアイディアを膨らませてきたのは、料理研究家で管理栄養士の森崎さん。
 料理を軸にテレビなど多彩に活躍中の森崎さんに、料理研究家の仕事についてうかがいました。

1

お仕事の内容は?

 私は、料理に関する様々な部分に関わるようにしています。本を出すのであれば、そのレシピづくりや試作・試食はもちろん、魅力的に見せるフードコーディネートも担当します。料理教室で教える仕事では、生徒の年齢や性別、テーマに合わせて、栄養バランスのとれたメニュー作りなども行います。その他にもテレビやラジオのお仕事などをしていますが、これらは私を通じて料理の面白さ、奥深さ、食事の大切さや栄養バランスの重要性を少しでも多くの人に感じてもらいたい、興味を持ってもらいたいという一心で取り組んでいるものです。
 その中から1つ、料理教室を例にすると、生徒さんに教えることはもちろんですが、メニューづくり・試作・試食。仕込などの下準備や片づけなど、すべてひとりでこなしています。それは生徒さんに「来てくれてありがとう」というおもてなしの気持ちを持ち続けていたいからです。
 その気持ちを土台に、どうすれば楽しんでくれるのかと話のネタをだし、簡単に感じてもらうにはどうしたらいいかと、持てる技術とアイディアを駆使して実際の教え方を探ります。
 少し大げさかもしれませんが、料理教室は私にとっての“舞台”です。生徒さんたちに料理を通じて楽しく、おいしい時間を堪能してもらうためのショーなのです。本の仕事もテレビの仕事も、根本は同じです。相手のことを考えて大事にしようとする、その表現を料理に求め、魅力を追及していくのが、この仕事の面白さなのだと思います。

2

このお仕事の醍醐味は?

 おいしいことと見栄えが良いことが大前提です。そのうえで、自分は何をプラスαとして提示できるのだろうかを考えることが、最も難しく、また醍醐味だと思います。
 例えば、健康食なのかダイエット食なのか、あるいはお酒のつまみなのか簡単レシピなのか。こうした要望は、必ずしも明確に語れるものではありません。だからこそ、コミュニケーションを重ねながら察知し、求められている世界観を共有して十分理解することが大切です。それができて初めて、何をプラスαにすべきかが見えてきます。その結果、心から喜んでもらえたならば、それが一番うれしい瞬間です。

3

料理研究家を目指す人にアドバイス

 まずは、料理のどういう側面が好きなのかを見つけてください。それによって、これから学ぶべき分野や科目が全く違ってくるはずです。最初はアルバイトでもいいですから、必ず板場・調理場に立つ経験をつみ、少なくとも数年は本格的にスキルを磨いてください。
 料理は体力勝負です。かわいらしく見えるパティシエでも、1日中立ち仕事でケーキ生地を練ったり、重い寸動鍋を運んだりと、本当に体力を使います。水泳やジョギングなどの全身運動をコンスタントに続け、多少忙しくても苦にならないタフさを身につけてください。

ある日の森崎さん

  

6:00

起床。教室へ移動

7:00

朝食。料理教室(午前の部)で使う素材の下準備を開始

11:00

生徒が集まり始める。素材などを最終チェックしたら、料理教室がスタート

13:30

料理教室終了。後片付けや別メニューの試作・撮影・昼食など

14:30

夕方の教室で使う素材の下準備を開始

17:00

生徒の受付開始。全員がそろったら料理教室(夕方の部)がスタート

20:00

料理教室終了。後片付けのあと、メールの処理や打ち合わせなど。テレビやラジオの収録、雑誌の取材などが入る場合もある

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