《日本史A》 新高3年生へのアドバイス
センター試験・日本史Aの出題の中心が正誤問題にあるということはいうまでもありません。正誤問題は、次の3つに大別できると考えてください。
(1)正誤の判断材料を歴史用語に置く出題
これに対応するためには、教科書を丹念に読み、問題集などを利用して歴史用語を確実に定着させることが求められます。
(2)歴史事項の内容、結果、意義、背景などの歴史的思考力を試す出題
これに対応するためには、知識の注入にとどまることなく、常に教科書のエッセンスを吸収しながら理解を深めていく必要があるでしょう。
(3)正誤の判断材料を時間的概念に置く出題
時代整序問題や時期判定問題では、年代を問うことにとどまらず、時代の特徴を考察する出題も多く見受けられます。教科書に掲載されている基本年代を暗記することは当然のこととして、とくに社会経済、文化などの分野の特徴を時代ごとに理解する必要があるでしょう。
センター試験・日本史Aの対策に王道があるわけではありません。学習はあくまでも教科書が基本です。早い段階から日本史Aの教科書の精読を始め、近代以降の学習を計画的に進めていきましょう。センター試験・日本史Aでは、近代以降の全時代・全分野から満遍なく出題されます。明治史の比重が高いことはもちろんとして、受験生の学習が遅れがちな戦後史や比較的苦手とする社会経済史のウエートも大きく、バランスの良い対策を講じていきたいものです。教科書をしっかりと読みこむとともに、歴史用語を用語集で確認する作業も重ね、知識に厚みをくわえていきましょう。また、正誤問題の形式に慣れるためにも、過去問には早めに触れておきたいものです。センター試験の出題傾向を把握することに努め、問題パターンを的確につかむ練習を繰り返すことが必要です。
これを機に、今年度のセンター試験・日本史Aの問題を解いてみましょう。もちろん、未習範囲があると思いますが、センター試験・日本史Aの感触をこの時期にいったん会得しておきたいものです。感触を会得したらいよいよスタートです。センター試験本番の1カ月前に完成させることを目標にして、2月からの学習計画をしっかりと立て、歩みを進めていきましょう。