大学入試センター試験



大問数、設問数、マーク数はいずれも昨年と同様であった。例年の出題傾向を踏襲しているものの、受験生が比較的苦手としがちな文化史、戦後史、東南アジア史に関わる選択肢が多かった。

大問数
減少 | 変化なし | 増加 
設問数
減少 | 変化なし | 増加 
マーク数
減少 | 変化なし | 増加 
難易度
易化 | やや易化 | 昨年並み | やや難化 | 難化 

大問数は4問。設問数は2005〜2019年に引き続いて各9問と例年通りであり、グラフの読み取り問題は5年連続で出題された。グラフ問題は、昨年空欄補充とグラフを組み合わせた新しい出題形式であったが、今年はab正誤組合せの形式であり、年号がわかれば正解にたどりつける従来の傾向に戻った。
 地図問題も、昨年のように表示領域と時期の組合せではなく、今年は地名と位置の組合せを問う例年の形式に戻った。空欄補充問題が昨年の3問から2問へ減少した一方で、正文または誤文の文章選択問題の総数は、昨年と同様27問で変化なく、全設問数に占める割合は昨年同様高かった。日本史関連の事柄は第4問のリード文Bで取り上げられており、設問レベルでも、日本史の事項の選択肢を含むものは昨年と同様2問であった。
 戦後史の出題は、昨年の3問から5問に増加しているが、全体としては各時代バランス良く出題されているといえる。文化史が正解となる問題が28点分出題され、受験生が比較的苦手としがちな戦後史・東南アジア史に関わる選択肢も例年より多く、幅広い知識が問われる問題となった。全体的に時代、地域、分野ともにバランスのとれた基本的事項を問う問題で、平均点は昨年並みと予想される。


年度 大問 出題分野 設問数 マーク数 配点
2020 第1問 文化の繁栄や受容 9 9 25
第2問 戦争や対外関係 9 9 25
第3問 図書館と書物 9 9 25
第4問 人やモノの移動 9 9 25
2019 第1問 歴史的建造物や遺跡 9 9 25
第2問 記録や文字 9 9 25
第3問 国際関係 9 9 25
第4問 宗教と政治 9 9 25
2018 第1問 世界史上の帝国や王朝の支配 9 9 25
第2問 宗教や宗教集団 9 9 25
第3問 世界史上の都市とその建造物 9 9 25
第4問 人の移動と戦争との関わり 9 9 25
2017 第1問 世界史上のマイノリティ(少数派) 9 9 25
第2問 世界史上の革命や政治体制の変化 9 9 25
第3問 国家が諸地域を統合するために採用した制度 9 9 25
第4問 世界史における自然環境•資源と人間との関わり 9 9 25
2016 第1問 世界史上の宮廷や宮廷文化 9 9 25
第2問 ユネスコに登録された世界遺産 9 9 25
第3問 世界史上の戦争とその影響 9 9 25
第4問 世界史上の宗教と政治との関係 9 9 25

過去の平均点の推移

2020 2019 2018 2017 2016
65.10点 65.36点 67.97点 65.44点 67.25点

世界史B