大学入試センター試験

《リスニング》 設問別分析



【第1問】短い対話の内容に合う絵や語句を選ぶ
例年同様、絵や数値・語句を選ぶ問題構成であった。絵については、一般的な状態や位置関係などを問う問題、もう1つは折れ線グラフを選ぶ問題で、これまでと大きな変化は見られなかった。数値に関する問題も、例年どおり簡単な計算を必要とする問題であった。語句を選ぶ問題は、男女の会話を追いながらその内容を捉える問題だったが、昨年より若干複雑なやり取りの問題もあった。

【第2問】短い対話に続く応答を選ぶ問題
対話の最後に続く応答文を選ぶ問題で、例年同様の問題構成であった。対話が行われている状況や流れを正しく判断できるかどうかが問われている。対話の内容を理解することができればおのずと正解は絞られてくる問題がほとんどではあったものの、対話中で正解となる語句に直接言及がなく、特定の場面での会話の流れや決まり文句に迷った受験生もいたかもしれない。

【第3問】A 短い対話の内容について、質問に対する答えを選ぶ
     B 長めの対話の内容について、質問に対する答えを選ぶ
Aは昨年と同じ形式で、短い対話の内容について質問に対する答えを選ぶ問題が3題出題された。いずれも状況を思い浮かべやすい内容で口語表現もわかりやすいものが多かった。Bも昨年と同様に、長い対話を聞いて3つの設問に答える形式だった。対話の内容は、夏休みのアルバイトとして選択可能なものはどれかを話している、というものだったが、アルバイトの広告から就業条件、勤務時間などの情報を正確に把握することができたかどうかが鍵である。

【第4問】A 長めの体験談の内容について、質問に対する答えを選ぶ問題
    B 3人による長めの対話文について、質問に対する答えを選ぶ問題
Aは長めの体験談を1つ聞いて3つの設問に答える形式の問題であった。聞き取る英文の長さ、設問形式ともに昨年とほぼ同じであり、日本とネパールにおける、お茶と時間に関する文化的な違いについて正しく情報を聞き取ることができれば、十分に対処できたであろう。Bも昨年と同様、3人の会話を聞き取る問題で、「Davidが通っているギター教室のレッスンをやめるべきか」という話題。部分的な聞き取りだけでは正解が選びにくい問題があり、注意深く内容を聞き取り、かつ設問の意図を正しく理解することが重要である。