共通テスト 1日目解答

地理歴史

9:30-11:40

公民

9:30-11:40

国語

13:00-14:20

英語

15:10-18:10

共通テスト 2日目解答

理科①

9:30-10:30

数学①

11:20-12:30

数学②

13:50-14:50

理科②

15:40-17:50

国語

全体概観

昨年から大問数は変化なし。設問数は1つ減り、マーク数は1つ増えた。

大問数
減少 | 変化なし | 増加
設問数
減少 -1 | 変化なし | 増加
マーク数
減少 | 変化なし | 増加 +1
難易度
易化 | やや易化 | 昨年並み | やや難化 | 難化
第1問の評論の問題文は1つ。問6は生徒が自分で書いたレポートを推敲する場面設定の問題であった。第2問は近年発表された小説で、演技を話題とした文章。語句の問題が復活し、問7では資料を踏まえた生徒と教師の対話による空欄補充問題が出題された。第3問の古文は江戸時代の歌文集『草縁集(そうえんしゅう)』に載る擬古物語的小品「車中雪(しゃちゅうのゆき)」で、問4に「桂(かつら)」に関する現代文の説明文がある。和歌に関わる文章は昨年に続いての出題だが、江戸時代の文章の出題は共通テストになって初めて。第4問の漢文は杜牧の七言絶句とそれに関連した【資料】Ⅰ~Ⅳの組み合わせの問題であった。

大問数4題、各大問の配点50点。大問数は変化なし。設問数は1つ減り、マーク数は1つ増えた。

第1問の評論では、「音楽」や「芸術」という概念の自明性を問い直す評論文が出題された。昨年、一昨年と続いた複数テクスト形式ではなく、一つの文章と「生徒の書いたレポート」からなるシンプルな形式であった。
問1の漢字問題は傍線部の漢字に相当する漢字を含むものを選ぶ問題が5題出題され、センター試験時代の形式に戻った。
問2~問5は本文からの出題(問5は「文章の構成・展開に関する問題」)、問6は本文を読んだ「Sさん」が自分の書いたレポートを推敲する、という形式で(ⅰ)から(ⅲ)までの小問が付された。難易度は昨年より易。

第2問の小説の出典は最近発表された若手小説家の小説で、人物の性格・役柄を話題とした内容であった。本文の長さと、設問数は7つで昨年と同じだが、マーク数は2つ増えた。語句の意味に関する設問が復活する一方、最後の問7では資料(太田省吾 劇作家、演出家)の文章を踏まえた生徒と教師の対話による空欄補充問題が登場している。例年に比べて、問7は、人物の役柄や枠づけという、やや抽象的なことが問われ、たやすくはない。難易度は昨年よりやや難。

第3問の古文は江戸時代の歌文集『草縁集』に載る擬古物語的小品「車中雪」。昨年度の『俊頼髄脳』(歌論)に続いて、和歌に関わる作品の出題となった。江戸時代の作品の出題は、本試験では2018年度センター試験『石上私淑言』以来。本文は一つだけで、問4に「桂」に関する現代文での説明文があるが、古文の引用はない。設問数が4つであることや、短い箇所の解釈・語句や表現に関する説明・和歌に関する説明・説明文の空所補充問題など、出題形式はほぼ昨年と同じであった。問3・問4(ⅰ)から(ⅲ)は、いずれも選択肢が4つであった。難易度は昨年並み。

第4問の漢文は杜牧の七言絶句「華清宮」とそれに関連した蔡正孫の『詩林広記』および程大昌の『考古編』の文章との組み合わせという形式であった。漢詩の形式・押韻の出題があったほか、語の意味、返り点と書き下しの組み合わせ、解釈、説明問題などは例年と大差ないものである。難易度は昨年よりやや易。

難易度は国語全体としては、易。
年度 大問 出題分野 設問数 マーク数 配点
2024 第1問 評論:渡辺裕『サウンドとメディアの文化資源学―境界線上の音楽』 6 12 50
第2問 小説:牧田真有子『桟橋』   太田省吾『自然と工作―現在的断章』 7 10 50
第3問 古文:『草縁集』「車中雪」 4 8 50
第4問 漢文:杜牧『華清宮』 蔡正孫『詩林広記』
程大昌『考古編』
6 8 50
2023 第1問 評論:柏木博『視覚の生命力―イメージの復権』   呉谷充利『ル・コルビュジエと近代絵画―二〇世紀モダニズムの道程』 6 12 50
第2問 小説:梅崎春生『飢えの季節』 ※問7でランプの広告あり 7 8 50
第3問 古文:『源俊頼・俊頼髄脳』 ※問4で出題:源俊頼・散木奇歌集 4 8 50
第4問 漢文:『白居易・白氏文集』 7 9 50
2022 第1問 評論:檜垣立哉『食べることの哲学』(文章内に宮沢賢治「よだかの星」)   藤原辰史『食べるとはどういうことか』 ※問6に「生徒の考えのメモ」 6 11 50
第2問 小説:黒井千次「庭の男」 問5で(俳句)が出題   飯田蛇笏、高浜年尾、夏目漱石の俳句    ※設問中に「まとめノート」 5 8 50
第3問 古文:『増鏡』    『とはずがたり』 4 8 50
第4問 漢文:『揅経室集』阮元 7 9 50
2021 第1日程 第1問 評論: 香川雅信『江戸の妖怪革命』 ※設問中に芥川龍之介「歯車」 5 12 50
第2問 小説:加能作次郎「羽織と時計」 ※設問中に宮島新三郎「師走文壇の一瞥」 6 9 50
第3問 古文: 『栄花物語』 ※設問中に『千載和歌集』 5 8 50
第4問 漢文:欧陽脩『欧陽文忠公集』    『韓非子』 6 9 50
2021 第2日程 第1問 評論: 多木浩二『「もの」の詩学』 6 11 50
第2問 小説:津村記久子「サキの忘れ物」 6 9 50
第3問 古文: 『山路の露』 5 8 50
第4問 漢文:曾鞏「墨池記」 ※設問中に『晋書』「王羲之伝」 7 9 50
2020 センター試験 第1問 評論:河野哲也『境界の現象学』 6 11 50
第2問 小説:原民喜「翳」 6 9 50
第3問 古文:『小夜衣』 6 8 50
第4問 漢文:謝霊運『文選』 6 7 50

【参考】過去の平均点の推移

2023 2022 2021(第1日程) 2020 2019 2018 2017 2016 2015
105.74 110.26 117.51 119.33 121.6 104.7 107.0 129.4 119.2