◇「地学」の特徴を知ろう
これまでの共通テスト地学では、教科書からまんべんなく出題されています。その点は今後の共通テストでも変わらないでしょう。
第1問があるテーマに沿った総合問題、第2問~第5問が分野別の出題です。
煩雑な計算を伴う問題は、決して多くはありません。一方、図やグラフを読み解く問題、選択肢に図がある問題は頻出です。 問題の意図を理解した上で与えられた図を分析する能力が必要です。
マーク式の試験と言えば独特な解法を思い浮かべる人もいると思いますが、本文を読まずに選択肢だけから答えが出たり、きちんと計算をせずに計算問題が解けたりすることはありません。
単語の知識を問うだけのような問題は少ないため、様々な分野の知識を組み合わせて考察する力が必要です。
さらに、試験時間が60分という限られた時間の中で30問程度を解答するという時間的に厳しい試験です。
以上のような内容・形式は、今後も大きくは変わらないと思われます。
◇教科書の徹底学習を
まず、共通テスト地学基礎過去問を新しいものから順に解いて、基礎学力を確かめましょう。
理解が浅い分野が見つかれば、教科書に戻って勉強し直します。
教科書を読むときは、本文だけでなく実験・考察のコーナーも見てください。
地学基礎分野の学習を終えると、地学の教科書を通読します。
さーっと読む感じで構いません。どんな図やグラフがあるのかは、特に注意しましょう。
教科書の章末には、計算問題もあります。通読が終われば、時間は気にしなくてよいので、自力で解いてみましょう。
地質図のような作図を要する問題は、本番で定規を使うことはできませんから、問題用紙を折ったりしてうまく作図しましょう。
これも、時間は気にしなくて結構です。自分でやるというのが大事なのです。
そして、共通テストの過去問を解きます。
教科書全部を理解してから解くのは大変なので、分野ごとに解いてもよいでしょう。
解説を見てもわからないところは、教科書に戻って学習します。
学習する際、理科ですから、「自然現象の理解」「モデル化」を意識して解くことが大切です。
問われているのはクイズ的な知識ではなく、自然界の法則だからです。
物理や化学の「素養」も重要です。理科基礎レベルの知識はもっておいた方がよいでしょう。
◇模試を活用しよう
地学の共通テストの過去問は今年度を含めて5年分しかありません。
演習不足にならないよう、センター試験の過去問や、全国統一高校生テストを含め年間6回実施される東進の「共通テスト本番レベル模試」を積極的に受験しましょう。
模試を受けるときこそ、時間配分を大いに意識してください。
古い課程の過去問を解くときは、現行の地学に相当する問題を分野別に選び、解いてみましょう。