【共通テストについて】
共通テストでは、教科書内容の知識を活用しながら図や表を解析する力、いわゆる“思考力”が求められています。また、問題文や設問文が多く、一部のリード文が会話形式になっているのが特徴です。
・問題構成
大問3題で構成されます。各大問はA・Bの2つに分かれており、それぞれ異なるテーマから出題されます。全問マーク式で、総マーク数は16個~18個になると思われます。
・問題内容
すべて教科書内容からの出題となります。「生物と遺伝子」・「ヒトの体内環境」・「生物の多様性と生態系」の3分野で構成されており、それぞれの分野から大問が1つずつ出題されます。このため、全ての分野を満遍なく学習する必要があります。
・学習の指針
共通テストは、単に生物用語を問う知識問題ではなく、“思考力”を必要とする考察問題が出題されます。だからと言って、基礎知識をおざなりにしてはいけません。英語の長文をスラスラ読むためには、英単語や英熟語を覚えておくことが必要ですよね。同じように、考察問題をスラスラ解くためには、教科書に出てくる基礎知識をきちんと覚えておくことが必要です。このとき、教科書の記述を“丸暗記”してはいけません。例えば、「ミトコンドリアはDNAをもつ」という文章を丸暗記しても、その先の発展性はありません。一方で、「なぜミトコンドリアはDNAをもつのか」と一歩踏み込んで考えると、「ミトコンドリアは元々独立した生物が細胞の内部に入り込んで生じたものである」という内容まで合わせて理解することができます。このように、教科書に記述されている内容に対し、常に“一歩踏み込んで考える学習”をすることで、知識の詰め込みを回避し、暗記の負担を軽減させることができます。その上で、共通テスト型の問題を利用して”思考力”を養いましょう。対策には十分な時間が必要となります。できる限り早い段階から学習を始めてください。
【積極的に模試を受験しよう】
共通テスト6期生となるみなさんは、先輩たちと比べて、過去問を利用した具体的な対策を講じることが可能です。しかし、依然として過去問はあまり多くないですから、実践的な演習のために、共通テスト本番レベル模試を受験することを強くお勧めします。その際、生物基礎全分野の学習が終わってから受験しようとするのではなく、日々の学習と並行して受験するようにしてください。自分の成績状況を模試の結果から客観的に把握することはとても大切ですし、模試を通して各分野の習熟度を測ることができます。また、共通テスト独特の出題形式・問題内容・時間配分に慣れることも重要です。早い段階からできるだけ多くの模試を受験し、実践的な演習を繰り返しましょう。