現在、私たちが暮らす日本は、急速に進むグローバル化の中で、政治、経済、外交など様々な分野に大きな問題を抱え、停滞を続けています。この状況が続けば、間違いなく日本は世界での存在感を失い、さらに国力が衰退していくでしょう。では、このような状況を打破し、日本を再興するためには、何が必要か。やはりすべての根底にある「人財の育成」しかないように思います。 日本の教育にも変革が起き始めています。大学入試制度の改革や小学校での英語教育導入など、グローバル社会で活躍できる人財を育成するために、受信型の教育から発信型の教育へと大きく舵を切りました。 停滞を続ける日本を再興するためには、高い志を持って、未来を構想し、それを具現化できる、発信力を持ったリーダーが必要だからです。
私たちナガセグループでは、「独立自尊の社会・世界に貢献する人財を育成する」という企業理念の下、幼児から社会人の一貫教育体系を通じて、人間力(=心・知・体)を鍛え、世界を舞台に大活躍し、社会に貢献できるリーダーの育成に取り組んできました。これからの世の中を牽引する「リーダー」とは、単に知力に優れているだけでなく、その知力を見識にまで高め、かつそれを多くの人たちが幸せになるために使おうという利他の心と、一旦肚を決めたら絶対に曲げない強い心と、 初志を貫徹するための鍛えられた体力という「心知体」の3つを兼ね備えた人だと思います。だからこそ、心・知・体の教育に力を入れています。
現在、全国約30万人の生徒が当社の教育機関で学び、日本最大の教育ネットワークを構築しています。国家の現状、そして今後の教育改革の方向性からわかる通り、当社の目指すリーダー教育が、ますます必要とされる時代になるでしょう。
教育業界のリーディングカンパニーとして、教育を通じて日本を再興し、世界の発展に貢献するという覚悟を持って、人財育成に取り組んでいきます。
私たちは、こどもたちがその才能を決してムダにすることなく、確実に伸ばしていけるような教育体系をつくりたいと考え、幼児から社会人の一貫教育体系を構築してきました。また、こどもたちの優れた才能を見つけ出し、その才能を磨き上げ、グローバル社会で大活躍できるリーダーへ成長させる取り組みにも力を入れてきました。その一つが、四谷大塚の「全国統一小学生テスト」です。「知の才能」を発掘するためにはじめたこのテストは、現在、全国14万人以上が申し込む、全国的な仕組みになりました。最終的には決勝戦として150人ほどの小学生が全国から集まります。さらに、この決勝大会で優秀な成績を修めた生徒30名を、ニューヨークのコロンビア大学、ボストンのハーバード大学などのアメリカを代表するアイビー・リーグの視察や、国連やホワイトハウスなどの機関への訪問する機会を提供しています。仲間と積極的に意見を交わし、切磋琢磨することにより、「世界に貢献するリーダー」への一歩を踏み出します。東進衛星予備校のような仕組みも、リーダーを目指すより多くの人たちが高品質な教育を受けることができるように、「教育の機会均等」を目指してつくりあげてきました。こどもたちの可能性に天井を設けず、その才能を磨き、将来のリーダーへと成長する仕組みをこれからも創り続けていきます。
私たちがつくってきた仕組みは非常に「科学的」です。科学ということは、持続性や再現性があるということです。だから言語さえ書き換えれば、世界中のどこの国でも、いつの時代でも、すべての人を伸ばすことができます。創業から40年近く挑戦し続けてきて、いまようやく、日本においてその完成形が見えてきました。そして次のステージとして、この教育システムを、世界中へ広げていきたいと考え、既に海外展開もスタートしています。世界中の人々が、私たちの教育機関を通じて、国家レベルで物事を捉え、リーダーシップを発揮する「次代のリーダー」へと育ち、彼らが同じ志を持ち、各国の様々な問題に取り組みはじめる。世界中の人たちが、周りの人たちの幸せのために自らの力を惜しみなく使う。教育事業を通じて、そんな世界を実現していきたいと思っています。
日本再興のため、そして世界の発展のため、本当に世の中に役立つ教育の仕組みづくりに、私は積極的に投資します。将来ノーベル賞を獲得する可能性がある有能な研究者を支援する「永瀬賞」の設立、生徒の夢・志を育む「大学学部研究会」、企業を目指す若者に総額3億円の基金を準備した「起業支援」、米国の大学へ留学を志す学生を支援するための「米国大学留学支援制度」など、次々と新たな取り組みに着手しています。 一方、海外展開も協力に推し進めています。例えば、ナガセ・ブラザーズ・インターナショナル(アジア展開の拠点)、永世國際有限公司(中国展開の拠点)など、海外事業のインフラ構築が急速に進んでいます。すでに、中国、マレーシア、シンガポールなどアジアからスタートしており、段階的に世界各国へ広げていく予定です。
今後は、世界一信頼され、愛される教育機関へと成長し、一兆円規模の教育機関を実現していきたいと考えています。みなさんにはこの資産やノウハウを使って、何十兆円規模の会社に成長させてもらえたら嬉しいですね。そして世界に貢献し、多くの人たちから信頼される教育機関をつくってほしい。 日本を再興し、世界の未来に貢献するリーダーを輩出していくという誇りをもって、世のため人のため、もって生まれた才能をいかんなく発揮し、 みなさん自身が世界を引っ張るリーダーになってほしい。教育の力を信じ、日本を再興し、世界の未来に貢献する教育機関を共に実現していきましょう。