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物理基礎: 新高3生へのアドバイス
《物理基礎》
新高3生へのアドバイス
◆大学入学共通テストも教科書からの出題
2021年1月に、これまでのセンター試験にかわって大学入学共通テストが実施される予定です。問われている能力にいくらかの違いがありますが、共通テストもセンター試験と同様に物理基礎の教科書の内容から出題される試験です。また制限時間や形式も変わらず30分のマーク形式です。共通テストでは新たに「読解力」や「身の回りの現象の分析力」を強く問うようになりましたが、センター試験を解く能力がこれらの基本となりますので、センター試験の内容や形式を確認しておきましょう。
◆現象を物理学的に正しく捉えることを心がける
「物理基礎」は、力学、熱、波動、電磁気、エネルギーの利用などを扱います。専門的な内容は「物理」で扱うため、物理基礎は日常的な内容が中心となります。「物理」のように、計算を通じて複雑な現象を解析する問題はほとんどありません。「物理基礎」においては「自然現象を物理学的に捉えることができるか」が主題とされており、計算はわずかです。数学と異なり、自然現象を扱っているため、物理計算には現象にそった意味合いがあります。ただ解法を覚えるだけでなく、式の意味を理解しようと努力しましょう。教科書等では、図や写真を多用して現象の捉え方を丁寧に説明しています。計算問題を解く前に、時間とともにどのように現象が起こっていくのかを想像しましょう。
◆基本問題から解いていく
現象の捉え方についての理解が深まってから問題演習を行うと「物理基礎」に関する理解が深まります。ただし、いきなり実践的な問題を解くのではなく、教科書の例題のような基本問題から始めるのが重要です。演習の際には「解説を読んでわかった」で終わりにすることなく「現象を物理学的に正確に捉えられているか」を自問自答しながら慎重に進めていきましょう。「答えが出たらおしまい」という考え方を捨て、「何を原因として、何が起きたのか」を丁寧にひとつひとつ明らかにしましょう。
◆ある程度学習が進んだら
予想問題などはある程度学習が進んだ段階で、出題形式や傾向に慣れたり、現状の学力がどれくらいなのかを測ったりするために利用しましょう。近年のセンター試験の問題は物理への理解を測るにあたって極めて優良な出題ばかりです。共通テストはセンター試験と傾向が変わると予想されますが、範囲や形式は変わりませんし、学習においては予想問題以上に効果を期待できる問題も多いです。
◆模試を受験して共通テストの出題形式と傾向に慣れる
物理の学力が身についたとしても、共通テストの出題傾向や形式に戸惑って実力が十分に発揮できないと、それまでの努力が報われません。また、「物理基礎」とそれ以外の基礎科目で合わせて解答時間が60分なので、時間配分に慣れておかないといけません。共通テスト本番で実力を発揮するためにも、出題形式や出題範囲が同じ「共通テスト本番レベル模試」を受験し、共通テストの出題形式や時間配分に慣れておきましょう。過去問のない現在、全国統一高校生テストを含めて年間6回実施される共通テスト本番レベル模試は有効な演習の機会となります。もちろん、模試は受けっぱなしにするのではなく、不正解だった問題や偶然正解した問題について復習することも重要です。出来なかった問題を復習し、類題が解けるようになれば、更なる高得点が期待できます。
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