HOME
大学入試センター試験
トップ
倫理: 新高2生へのアドバイス
《倫理》
新高2生へのアドバイス
◆
思考力重視の大学入学共通テスト倫理
いよいよ来年の2021年から大学入学共通テストが始まります。皆さんはこれを受験する第2回目の世代ということになります。2018年に実施された試行調査では、思想の本質的な理解を問う問題、具体的事例を用いて考えさせる問題、現代社会の知識を問われる問題、文章や図表の読解問題と、出題形式もバラエティに富んでいました。難解な現代思想分野からの出題も予想されますので、単なる暗記科目のつもりでいると、高得点は望めません。ただし、重箱の隅をつつくような悪問が出題されることは考えにくいので、基本事項をきちんと理解していれば確実に得点を重ねることができるでしょう。2年生のうちから教科書をじっくりと読んで、思想の大きな流れをつかんでおきましょう。
◆
倫理は「私」について考える科目です
倫理は、「青年期」「源流思想」「日本思想」「西洋近現代思想」「現代社会」の5つの分野からなります。「倫理」というと思想や宗教のことと思いがちですが、「青年期」「現代社会」から自我形成や社会的な諸問題なども出題されます。
これは、
〈今ここに生きる私〉を総合的に捉えてほしい
というメッセージであると受け取れます。哲学も宗教が人生と深く関わっていることは言うまでもありません。「私とは何か」、「私たちの社会とはいかなるものか」、こういった問題について先哲たちは深く考察してきました。倫理には、単に試験科目であるというにとどまらず、大人になる前に考えてほしい内容が詰まっています。
◆
2年後の受験に向けて
2年生のうちには、「倫理」を受験科目として意識しすぎないほうがいいでしょう。まだ自分でいろいろと考える習慣を身につけてほしい時期です。鷲田清一『じぶん・この不思議な存在』(講談社現代新書)・池田晶子『14歳からの哲学』(トランスビュー)といった、若者向けに書かれた本を読むことをお勧めします。そうしたことが土台となり、受験向けの勉強に必ず生きてきます。とはいえ、少しずつ受験に向けた意識を高めておくことも有効です。年間6回実施される東進の共通テスト本番レベル模試は、試行調査を軸に本番の出題を想定して作成されています。定期的な受験により、自らの学習到達度を測る物差しにもなるので、積極的に受験して、ライバルに差をつけてください。
SNSでシェアしよう!