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国語: 新高3生へのアドバイス
《国語》
新高3生へのアドバイス
みなさんが来年受験する大学入学共通テストでは、複数素材(文章・条文・グラフ・表・写真など)の出題が想定されています。いくつもの素材を使って設問を解くわけですからセンター試験以上に、時間制約の厳しい試験といえるかもしれません。しかし複数の素材を読み解く問題であっても、書かれている内容を理解し、設問要求に合致する選択肢を選ぶという基本姿勢はこれまでのセンター試験と同様です。また、毎年約55万人以上が受験するセンター試験の問題は良質なものが多く、最良の演習素材です。複数素材での演習を始める前にセンター試験の過去問で読解力を身に付け、現代文2題・古文1題・漢文1題の4題を80分で解く訓練を行いましょう。ベースとなる力を身に付けたら複数素材の読解演習をしましょう。演習時には制限時間を意識することも大切です。手に入る「共通テスト型」の問題はあまり多くないでしょうから、東進で2ヶ月に1度実施される「共通テスト本番レベル模試」を利用するとよいでしょう。大学入学共通テストまであと1年、次のアドバイスを参考にして、計画的に勉強を進めていきましょう。
■現代文
センター試験の第一問では評論が出題されていましたが、大学入学共通テストでは「論理的な文章」「実用的な文章」、またはこれらの文章を組み合わせた問題が出題される予定です。抽象度が高く、論理力思考力が問われる評論を読み解く力があれば、「論理的な文章」「実用的な文章」の読解は容易です。センター試験の過去問を利用して読解力・論理的思考力を鍛えましょう。また、漢字・語彙といった知識事項に自信が無い人はこれらを固めることが先決です。漢字力・語彙力は、単に漢字問題や語彙問題で点を取れるようになるだけでなく、
読解力を根本から支える
ものになります。早い段階で漢字と語句の問題集を1冊ずつ仕上げ、それを文章読解の中で理解していく形をとりましょう。
また、「速く、読み・解く力」を付けるためには、まず設問に先に目を通して問われることを予め理解しておき、
本文を読みつつ問題がきたら解くという読解法(「読みつつ解く」)を日頃からトレーニングしておく
ことも重要です。そして、本文を読み進めるときはただ目で文字を追うのではなく、
キーワードや筆者の主張に線を引く、関連資料のポイントに印をつけておく
など手を動かすことで解答の根拠をすばやく見つけられるように学習を進めていきましょう。
大学入学共通テストにおいて、センター試験の「小説」にあたる出題は、「文学的な文章」からの出題となります。試行調査では、『幸福な王子』とそれを元にした文章の出題、詩とエッセイの組み合わせ問題が出題されました。「文学的な文章」においても複数の素材の組み合わせでの出題が想定されますが、
本文を「客観的」に読む
という小説の読解法には変わりがありません。感情移入をして主観的に読んでしまうと得点は安定しませんから、本文を客観的に正確に読み、事実関係と登場人物の心情をとらえきり、選択肢を要素ごとに分けて丁寧に吟味する読解法を身につけていきましょう。
また
語句問題は「辞書的な意味」を答える
必要があります。日頃から
辞書を引く習慣
をつけて語彙力を強化するとともに、詩・短歌・俳句の出題に備えて「国語便覧」などを読む習慣をつけましょう。
■古文・漢文
試行調査を見ると古文・漢文の大学入学共通テスト問題は、現代文に比べるとセンター試験との違いは少ないようです。古文や漢文は
知識・基本事項の比重が大きく、
身につけた知識が点数に結び付きやすい科目です。古文であれば、
古典文法・古文単語・古典常識・敬語法
を、漢文であれば、
返り点・重要句法・漢字の用法や読み・重要語
など、土台になる知識の完成度が大きなカギを握ります。これらをできるだけ早い時期にマスターすることが大切です。繰り返し確認をしながら、遅くとも夏休みが終わるまでに知識を定着させましょう。知識を身につけた後は、それを駆使してできるだけたくさんの問題を解き、解法の訓練を重ねることが必要です。安定した土台の上に、全体の時間配分に留意しながら正解を判断するスピードや要領の訓練を重ねることで、常に高得点がとれる力を身に付けることができるようになります。
夏以降は、解法と時間配分の訓練を繰り返して下さい。複数素材を扱った共通テスト対応型の模擬試験は実践演習に最適です。模擬試験は、学習の進捗度・定着度を測定・認識するという意味で大変重要です。自分の学習進捗度合いは計画通りに進んでいるかを客観的に判断するために、「全国統一高校生テスト」を含めて隔月で年6回行われる
「共通テスト本番レベル模試」
を定期的に受験していくことで、着実に実力をのばしていきましょう。
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