
最新情報
-
株式会社小松製作所
高橋 克幸 さんTOSHIN TIMES 2025年04月号掲載
-
グローバル人財育成編 株式会社セブン-イレブン・ジャパン
小林 亜弥 さんTOSHIN TIMES 2025年03月号掲載
-
関西電力株式会社
上田 晃穂 さんTOSHIN TIMES 2025年02月号掲載
-
パイオニア株式会社
須藤 誠 さんTOSHIN TIMES 2025年01月号掲載
-
ソニーグループ ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
横田 莉子 さんTOSHIN TIMES 2024年12月号掲載
-
株式会社安川電機
森若 璃菜 さんTOSHIN TIMES 2024年11月号掲載
-
株式会社ダイセル
三好 史浩 さんTOSHIN TIMES 2024年09月号掲載
-
一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会
石川 沙羅 さんTOSHIN TIMES 2024年08月号掲載
-
オークマ株式会社
加藤 由佳 さんTOSHIN TIMES 2024年06月号掲載
-
住友商事株式会社
久保 颯 さんTOSHIN TIMES 2024年04月号掲載
広告業界 編
名実ともに世界最大の広告会社である電通。「いつやるか、今でしょ!」という、今や子どもから大人まで、あらゆる世代に浸透したとも言える東進講師、林修先生のCMとコピーを生み出したのもまさにここからである。そこで今回は、その生みの親である、株式会社電通のコピーライター、福井秀明氏にご登場いただき、CM制作の流れや、チームで進める仕事の醍醐味を伺った。
「なぜ自分は勉強するのか」と自分に問うきっかけになるようなCMを作りたい!

株式会社電通 第2CRP局コピーライター
福井 秀明 (ふくい ひであき)
1972年 神奈川県生まれ
1991年 神奈川県 私立 桐蔭学園高等学校 卒業
1995年 東京大学 農学部 卒業
1997年 東京大学大学院 農学生命科学研究科 応用生命工学専攻 修了
1997年 株式会社 電通 入社 マーケティング局に配属
2000年より 現職
CMは長い時間、地道な作業の積み重ねで完成する

「東進のCMは、クリエイティブだけでも5名が関わっています。クリエイティブディレクター、コピーを考えるコピーライターが私を入れて2名、CMの構成を考えるCMプランナー、予算や進行管理を担うプロデューサー。ポスターや新聞広告をつくる場合には、さらにアートディレクターが加わります。こうしたメンバーがチームを組んで実際のCM制作を行っていますが、このほかにもストラテジー担当やメディア担当などのスタッフがいますので、総勢10名を超えるメンバーがこのCMに携わっています」。そう語るのが今号の林先生との対談にも登場してくれた福井だ。そして制作にかかる延べ時間数も膨大だ。「東進のCMについては実際の授業の映像を観るところから仕事が始まります。講師の先生方のいつもの授業から生まれる名言を拾い出し、選ぶことが大きな仕事の一つだからです。観るのは、1人の先生につき20講座ほど。CMに登場する先生が7人だとすると、一つのCMをつくるのに140講座は観ることになります。2009年から講師の名言篇を制作していてすでに4年やっていますので、今年で560講座、2013年分を入れれば700講座になる。自分でもすごい蓄積量だと思いますが、この仕事の一番大事な部分ですね」。しかも、先生の名言はどこで飛び出すかわからないため、90分の授業を最初から最後まですべて目を通すという。そして、授業映像を見始めてから約2週間、その作業は連日深夜に及ぶ。「授業を見始めてから約1カ月でオンエアになりますが、実際は今年も講師の名言篇で本当にいいのかどうかということなどを検討する時間もありますから、もっと長い時間がかかっていることになります」
自らの高校時代の経験が原体験として生きている
また、東進のCMをつくるうえで、そしてチームで仕事に取り組むうえで大切にしていることがあると言う。「東進はただの予備校ではなく、未来のリーダーを育成している教育機関?なのだということを、まずスタッフ全員がきちんと理解することを徹底しています。だからこそ、こういうコピーがいいのではないか、こういうビジュアルがいいのではないか、だからこういうストーリーなのではないかと。仮に迷ったとき、必ず戻ってこられるところを明確にしておくこと。まさに〝ミッションの共有?ということですね」
正解がないことを本気で自分に問う意味とは

もっと詳しく
広告業界とは
企業やさまざまな団体(国や自治体なども含む)から依頼を受け、市場の調査からコミュニケーション戦略を立案し、テレビCMなどメディアを使って広告活動やイベントの企画・運営などを行う。広告媒体の買いつけから広告の制作機能までを一貫して持つ「総合広告会社」、映像の制作に特化した、「CM制作会社」、インターネット広告専門の会社などさまざまだ。また、従来のようなクライアントからの依頼による広告制作に留まらず、商品開発までサポートするなど、コンサルティング会社としての機能が求められつつある。
広告業界で働くには
大学、大学院を卒業後、新卒として入社するのが一般的。広告といっても、営業、マーケティング、販促、企画から、クリエーティブ・ディレクター、CMプランナー、コピーライター、アート・ディレクターなど、その職種は多岐に及ぶ。いずれも人気職種であり、狭き門である。広告は「コミュニケーション・ビジネス」といわれているが、「コミュニケーション」のあり方そのものが変化している昨今、より柔軟な発想と行動力、粘り強さを持った人材が求められている。