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たまってしまう不安やストレス
あきらめる前に、今できることを

受験は人生の一大イベント。親子にとって、不安やストレスのたねは尽きないもの。いつの間にか少しずつ蓄積される心の負担を限界にしないためには、抱え込まずに手放すに限ります。しかし、頭ではそうわかっていても、うまくいかないのはなぜでしょう。たとえば、考えたり悩んだり、「頭」だけで解決しようとしていませんか。脳は日々のあらゆる疲れを処理しています。負担がかかり過ぎると、日常の活動を調節する能力やパフォーマンスが奮わなくなり、神経過敏や情動不安定になったり体調不良に陥ったりするなど、その影響は想像に難くありません。

そんなときは、考えるより行動を。放っておけば膨れあがりそうな不安やストレスは、小さく分けて対処してみましょう。日常の中でできる簡単な変更や無理のない習慣などを実践して、トータルで見直したり組み合わせたりしながら、改善できそうなことから変えてみる。すると、思わぬパフォーマンスの向上や心の回復、自分や家族への信頼につながる気持ちの変化などを体験できるかもしれません。小さな気づきを大きな変化につないでゆく無理のないメンタルケア習慣。ぜひ、お子様と一緒に保護者も気軽に取り入れてみましょう。

悩みを大きくしない&させないための
1日3分セルフチェック

メンタルの不調は、ある日突然現れるわけではありません。日常の行動や言葉や態度の端々から現れる予兆を軽くあしらわないことは、誰でもできる簡単で強力なメンタルケア。日常的なチェックを習慣にすると、保護者がお子様の様子を確認するのはもちろん、保護者自身の自己管理にも役立ちます。

おすすめは、1日に3分間ほどわが子と自分自身を落ち着いて客観的に眺めること。気になるなと感じたら、声をかけて話を聞いたり環境を変えたりするきっかけにすれば、ケアも大袈裟になりません。簡単なチェックリストを紹介しますので参考にしてください。その際はお子様や家族の粗探しや揚げ足取りに走らないように気をつけて。それではむしろ逆効果。3日、1週間、1ヶ月と見守ることで、「いつも通り」が「いつもと違う」と気づけるのです。

セルフチェックシート

ストレスをためないための「ある行動」とは?

脳は、迫る危険や不安や恐怖などに対して心身の緊張状態で備え、それらが去ればリラックスして活動状態に戻る神経回路を常に働かせています。こうして日々「生きる」という究極の目標を達成し続けているわけです。ところが、複雑な現代社会では、脳にストレスのスイッチが入りっぱなしということも少なくありません。そのため、「大丈夫」と感じられる回路の働く機会が減るほどにメンタル不調も増えてしまいがちに。そこで日々のセルフチェックの出番です。

メンタル不調に気づいたら、脳の活動モードを呼び起こす一工夫を。いつもの行動を、安心や満足や幸福を感じる行動に変えてみましょう。眠る時には「よかった」「大丈夫」と思い浮かべて眠る、食事は「おいしそう」「おいしい」「おいしかった」と味わって食べる、勉強するときには「大学に合格した自分」をありありとイメージして取り組む、という具合です。

コツは難しく考えないこと。ただ行動するだけです。はじめのうちはピンと来なくても、続けるうちに習慣になって、自然な笑顔でも出たらしめたもの。思い出してください、脳は目標を達成するために心身を制御する回路を持っています。日常の行動に満足を重ねていく習慣は、心身のリフレッシュやパフォーマンスの発揮といった好循環へとつながって、その延長に幸福な目標達成があるのかもしれません。その真逆のメカニズムが、ストレスフルな状態から不安や恐怖が膨らみ、望まない現実を引き起こすことなのかもしれません。

幸せに目標達成!
いつもの行動を変える一工夫

心・満足・幸福に
つながる言葉を使う

「大丈夫」「おいしい」「うれしい」
「楽しい」「ありがとう」など、
会話や思考の端々に盛り込もう。

減らしてみよう、マイナスの呪文
「無理」「別に」「意味ない」
「どうせ」「イラつく、ムカつく」
など……

む・歩く・話すで
行動を変えて気分も変える

深呼吸や休憩、近くを散歩、友人に
相談など、リラックスして脳が
満足すると、次は意欲が湧いてくる。

動かしてみよう、体と心
ほどよい気分転換で五感をフル活用
することを楽しもう。直感力や
記憶力、イメージ力も刺激される。

かった・よかった・できた
と先取り成功体験

成功イメージを取り入れた受験勉強
は困難も楽しめるが、完璧主義や
自己否定はストレスがたまる。

ゆるめてみよう、いつもの思い込み
人生は悪いことばかりではない。
ダメと決めつけずムリと悲観せずに、
興味や関心を広げていこう。

幸福を感じることは、よりよく生きる第一歩

これまで勉強や仕事や家事をストレスと感じていたとしても、それで自分をダメだと頭から決めつける必要はありません。見方を変えれば、お子様や自分の中に眠っている能力やパフォーマンスに気づくチャンスです。軽い運動やバランスの取れた食事、快適な睡眠などと一緒に、自己肯定感や自己回復力を引き出すメンタルケアを取り入れて、親子でより良く生きる習慣を実践しましょう。

脳や心のメカニズムは測れないと思われてきましたが、AIや脳科学、心理学も進歩して、定量的な理系の学問からもその働きが次々と明らかにされています。まずは1日3分、ささやかな言葉や行動から。幸福に反応する心身に次々とそのたねを蒔いて、目指す受験はもちろん、その後の大学生活や社会人生活のあり方や生き方をバランスよく育てていきましょう。

幸福
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