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『オンライン学習時代の知の世界の広げ方』

芸術や医療、経済などをはじめ、人間の生活にAIやITが果たす役割や影響はさまざまです。まちがいなく言えることは、これらの技術革新が登場する以前の社会に戻ることはないということ。オンライン学習も例外ではありません。大学や高校では、これまでの対面授業や一斉試験を一部オンライン方式に切り替えたハイブリッド型も定着しています。AIやITツールの進化が進むなか、保護者はこれをどう受け止めればよいでしょうか。

先進諸国における日本のデジタル競争力は28 位(2022年)。デジタルスキルやデータの分析と活用等において、後れをとっている状況です。経産省の発表によると、このまま停滞した場合、2030年には50万人を超える先端IT人材が不足するという調査結果も。デジタルリテラシーを身に付け、日常でデジタル技術を活用できることは未来社会の大切な課題の一つです。デジタル知識・能力を備え、ツールを使いこなす学びと、人間らしい能力を発揮することに広く深く取り組む学びのバランスが、未来の知の世界を広げる方法を示していくと言えるでしょう。

オンライン教育・デジタル環境の
プラス面とマイナス面を知る

一方で、「コミュニケーションが不足する」「部活ができない」「スマホやPCを見てばかり」など、マイナス面は気がかりなもの。しかし、「1対1の対話力や質問力が伸びる」「好きな時間に繰り返し自由に学べる」「学部や国を越えた興味や関心の世界が広がる」など、プラス面も見逃さないでください。技術や環境の変化に合わせて、人間力が進化成長するには、今何を判断するべきか。正解のない時代に、両面を客観的にとらえた取り組みや心がけが、学びの効果を変えるはずです。


AIやITのプラス面を見てみましょう。まずは、AIやITの普及によって、情報の収集や整理が容易になりました。インターネットを通じて世界中の情報にアクセスできるので、関心ある領域の探究や、学習の範囲を広げることも自由です。また、オンライン講義や学習アプリによって、教材の充実度も向上し、多様な教育資源にアクセスできるようになりました。受験勉強を効率化し、学習サポートを提供するためのツールとしては不可欠なものとなっています。

このようなプラス面を活用するために、AIやITのマイナス面にも注意しましょう。インターネット上の大量の情報から、正確さや信頼性を見極めて偏りのない情報に広く接するには、自分の考え方や価値観に客観的であることが大切です。また、自ら発信する情報に責任を持つことも忘れてはいけません。誤った情報や第三者を傷つけるような情報を拡散しないことはもちろん、コピーや盗用をしないこと。AIが進化する中で、スマートフォンやSNSなどの利活用の仕方によっては、情報格差や情報過多が生じたり、時間の浪費や集中力の低下に繋がったりすることもあるでしょう。親子でデバイスの利用ルールを話し合うなどして、AIやIT活用のリスクに対処したいものです。

東進の「AI演習」と「IT授業」について

一人ひとりの目標に合わせた最適な学びの提供にいち早く着目し、およそ1万種類の全ての授業をオンラインで映像配信してきた歴史を持つ東進。お子様の可能性を最大限に引き出すノウハウと実績を慎重に管理し、ビッグデータを活用した「AI演習」や映像授業を超えた「IT授業」を活用した新しいオンライン教育を実践しています。

大学受験の目的と取り組みは多様化しています。自分のペースで受講できることはもちろん、やる気を逃さないスケジュール管理や理解度に即した先取り学習・繰り返し学習を取り入れたオンライン学習は、様々なライフスタイルを送る東進生が自らの工夫や達成感を体験し、大学合格後にも続く未来を切り拓く学びへと進む挑戦にもつながっています。たとえば、高2夏までに受験に必要な全科目を学修して秋から大学受験に照準を合わせたメニューを存分に学ぶケースや、高3夏まで部活との両立を実践するケース、受験を超えた大学教養レベルの学修に取り組むケースなど、個々の取り組みは、自由で多彩。東進がオンライン学習で目指すのは、全員が同じルートで学ぶことで個性や強みを埋没させないことや、良問や難問との出会いから自分だけの学びの関心や発見を得る機会につながることです。

AI演習講座とは

データの設計から、アルゴリズム開発、システム化、運用まで、すべてオリジナルで開発した学習システム。AIを活用した採点システムや学習アドバイス により、個別の学習ニーズに合わせてカスタマイズされた学習体験を得ることができます。高3生の志望校合格をゴールに設定し、入試本番半年前からの逆算学習をコンセプトに開講した「志望校別単元ジャンル演習講座」では、保有するビッグデータを活用することで日本初の学習システムを確立しました。志望校合格に必要な取り組むべき単元・ジャンルと問題レベルを個々に明確に設定することで、30万問以上のデータベースから提案される最適な問題の演習にチャレンジできます。

IT授業とは

生徒の受講履歴やテスト履歴など、すべての学習情報をシステム連携し、授業やカリキュラムをはじめとした学習コンテンツと指導力を日々アップデートしています。授業ではハイブリッド黒板、BIG PAD、先生の目線を映像で再現するスーパー書画カメラなどのデバイスを駆使し、倍速視聴にも対応。空き時間や部活の休みにこれらを利用することで、忙しい高校生が自宅で学習資料にアクセスしたり、問題演習を行ったりすることが手軽にできるようになりました。

オンライン教育・デジタル環境を駆使して
意欲に合わせた学びを実現する時代へ

オンライン学習の全国的な取り組みを紹介します。2022年3月、文部科学省が「デジタルを活用した大学・高専教育高度化プラン」として大学等の公募から選定し、支援を決定したプランは54件。そのテーマは以下の2つです。

取り組み①

学修者本位の教育の実現

例)遠隔授業による成績管理を発展し、学修管理システム(LMS)を導入して全カリキュラムにおいて学生の習熟度等を把握。蓄積された学生の学修ログをAIで解析し、学生個人に最適化された教育(習熟度別学修や履修指導等)を実現

<効果>入学から卒業まで一括管理した学生データとAI技術による解析で、学生の理解度を総合的に確認。学生の学修履歴等から受講すべき科目や 履修の支援、個別の授業後に理解度に応じた課題を提供

取り組み②

学びの質の向上

例)バーチャルリアリティ(VR)を用いた実験・実習を導入するなど、デジタルを活用して、困難と思われていた内容の遠隔授業を実現。自大学のみならず、開発した教育システムやデジタルコンテンツ等を他大学等と共有・活用

<効果>オンデマンド授業・VR等を活用した臨場感ある実験・実習のデジタルコンテンツで、学びの質を向上。実験・実習において、現場と同等の体験をすることで、教科書やビデオ映像を見るよりも効果的な学修を提供


今後進むのは、親世代がイメージするような、大学から学生へのトップダウンを土台とした教育からの脱却です。これからは、主体的に学ぶ学生の意欲を中心に、個々に必要な学びが身につくよう、環境や授業を最適化する多様的でフレキシブルな教育に向けた転換や開発もますます活発化するでしょう。やがて学生から大学へボトムアップの提案による新しい技術や研究も誕生するかもしれません。

このような、親世代にはなかった大学の強みや教育改革の潮流を知ることはとても大切です。大学受験について、大学の人気や偏差値に合わせて行きたい大学を決めたりあきらめたりするような受け身でとらえずに、お子様の可能性の発見や開拓のチャンスととらえれば、日頃オンラインやデジタルに親しんでいるお子様のライフスタイルからも学びの関心やテーマ、その学びに必要な設備や環境を共に発見できるかもしれません。お子様に合わせて大学の最先端の取り組みを検討して選択するといった視点も生かせるでしょう。

例えば取り組み①②ともに採択された関西大学では、仕組みの転換や社会の変革に向けてデジタルトランスフォーメーション(DX)を活用し、最先端の情報通信技術(ICT)活用した教育を計画的・段階的に進めることで学生の「考動力」「革新力」「探究力」向上を標榜しています。ノートPCやWi-Fiルーターの貸し出し、Zoom有償ライセンスの付与などを始めた大学も増えています。

どんな環境で、何を学び、何を身につけるのか、具体的な施策等が文部科学省や各大学のホームページに掲載されていますので、気になる大学の取り組みをぜひチェックしてみてください。

オンライン学習×「夢」「志」のバイリテラシーで
新しい学びの領域を切り拓く

視野を広く持ち、あらゆる世界とつながって、新しい時代の知の世界を広げるために、東進は「夢」と「志」の力を提案し続けてきました。お子様には、夢や目標を掲げて学ぶワクワクを追求してほしい。受験をきっかけに仲間や家族と「何のために」「どう生きたいか」積極的に意見を交わし合ってほしい。最新のツールや画期的な技術を使いこなすのは、そんなお子様の志です。大学受験を通して将来について考え、夢を志へと高めるとき、オンライン学習環境を使いこなすことや、AIやITを多面的に理解して取り入れる力は、これまでにない学びの領域の開拓や、複雑な課題に立ち向かう思考力・判断力・表現力へとつながるはず。保護者は、子供が迎える未来や学びの環境の変化について共に考え、発展的な活用を見守っていきたいものです。

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