2006年01月27日
大学全入時代
だいがくぜんにゅうじだい
2004年7月23日に開催された中央教育審議会大学分科会の審議資料として文部科学省が提出した試算は、大学・短大の「入学者定員数(収容力)」が2007年に「入学志願者数」と同数になることを示した。この「志願者の総数=入学者の総数」となる時代、つまり数字上は全員が大学に入学する(全入)時代が「大学全入時代」と呼ばれている。 1997年1月の大学審議会答申「平成12年度以降の高等教育の将来構想について」では、全入時代は2009年からと予測されていたが、少子化の進行と、進学率が当初の予測ほど伸びなかったことなどから、2年ほど早まり、2007年には全入時代が始まるとした。試算によればこの年、志願者数、入学者定員数ともに69万9,000人で同数になる。
この用語には注意すべき点が二つある。一つは「全入」は、あくまでも数字上のことであり、受験者一人一人の選択意志が度外視されていること。二つめは受験者全員が、どの大学でもかまわないとした場合の数字上の話であるため、実際には「定員割れ」を起し経営困難になる大学と、今まで以上に志願者が集中し「狭き門」となる大学の、二極化が進むということ。「大学全入時代」は同時に「大学淘汰の時代」でもある。
日本私立大学振興・共済事業団によると、2003年度で私立大学は28%、短大で45%がすでに定員割れに陥っており、国公立大学も大学や学部によっては定員割れが生じ始めている。こうした動きが加速すると予測されるのが「大学全入時代」の真相である。また、これまで「入」学時の難易度が注目されてきた大学の評価だが、「卒業時の質の確保」、つまり「卒業時の難易度」にも注目して評価する動きが出てくるだろうと予想されている。
[→東進タイムズ]










