大学制度
入試課
にゅうしか
大学入試に関わることを一手に引き受ける大学の部署で、受験生にとって最も身近な大学の窓口。選抜要項についての問い合わせ、合格発表に関する問い合わせなど、電話でも受け付ける。オープンキャンパスなどの企画も、この課がとりまとめることが多い。アドミッション・オフィスとは独立して設置されていることがほとんど。
大学評価・学位授与機構
だいがくひょうか・がくいじゅよきこう
大学評価を行う機関として文部科学省が指定した機関の一つ。平成3年に「学位授与機構」として設置され、平成12年に「大学評価・学位授与機構」に改組、平成16年から「独立行政法人 大学評価・学位授与機構」となり、平成17年1月に大学、短期大学と、専門職大学院のうち法科大学院の評価を行う認証評価機関、7月に高等専門学校の評価を行う認証評価機関として文部科学大臣から認証された。民間の格付け機関のようなランキングは行わない。
1.大学の目的 2.教育研究組織A(実施体制) 3.教員及び教育支援者 4.学生の受け入れ(アドミッション・ポリシー) 5.教育の内容及び方法 6.教育の成果 7.学生支援等 8.施設・設備 9.教育の向上 及び改善のためのシステム 10.財務 11.管理運営の11の大学評価基準について大学が基準を満たしているかについて調査をし報告を行う。
⇒大学評価・学位授与機構
秋入学
あきにゅうがく
セメスター制(年2学期制)を導入している大学や大学院で、年2回新入生を受け入れる入学時期の一つ。9月ないし10月入学になる。もう一つの入学時期は春入学で日本ではこちらが一般的。欧米の大学に留学する際には、秋入学に合わせて準備することも多い。日本では社会人を積極的に受け入れる専門職大学院が多く採用している。また、日本の大学でもAO入試や帰国子女入試において秋入学に合わせた入試制度が実施されることがある。「後期入学」とも言う。
自由選択科目
じゆうせんたくかもく
多くは履修しても卒業要件としてはカウントされない科目のこと。履修しなくても卒業に影響を及ぼさないことが多い。但し大学によって異なることがある。一般に必修科目、選択必修科目に加えて勉学(履修)への意欲を示すことになり、学部・学科・科目によっては、ある資格試験の受験資格の獲得につながるなどのメリットがある。
履修科目
りしゅうかもく
「履修」は、字義通りには「定められた学科・課程などを学習し、修得すること」だが、その学科・課程を完全に自分のものにするというニュアンスが強い表現。英語では、studyとともにcompleteという語があてはまる。大学で履修科目と言えば、履修登録を行い、講義を受け試験を通過することで、単位の取得を目指す科目のこと。自分自身で履修登録を済ませなければ履修科目とは呼ばない。必修科目、選択必修科目、自由選択科目などがある。
バーチャル・ユニバーシティ
ばーちゃる・ゆにばーしてぃ
Virtual University。略称VU。日本語でバーチャル(ヴァーチャル)・ユニバーシティ、バーチャル大学などと表記される。インターネットを利用した新しい高等教育システム、もしくはこのシステムのみで講義、単位取得、学位授与までを実施する大学を指す。
日本では、一部講義をインターネットを使って公開している大学はあるが、単位取得のシステムを完備したバーチャル大学は存在しない。日本で最もVUに近い大学は、インターネットではなく、テレビ放送とラジオ放送によるものだが、動画像による対面講義、単位取得、学位授与までを通信技術による技術によって行っているという点で放送大学を上げることができる。
VUの本場米国では、ウェブページ、チャット、掲示板、メール活用などの情報通信技術を活用し、講義とともに、質問を受け付ける仕組みまで完備し、通学することなく卒業できる大学院レベルまでの教育が行われている。
科学技術系の学術情報のサービスプロバイダーである米国トムソンの関連会社トムソンラーニングとオーストラリアの3つの大学が提携して1997年に始まったUniversitas21(ウニヴェルシタス21)は、1999年には北米、ヨーロッパ、アジア、オーストラリアの18大学がメンバーに加わり、2002年11月にはMBAコースも設置されている。他にも1971年設置と最も古いリージェント大学のVU、13州74キャンパスを持つ、米国最大規模のフェニックス大学のVUなどがある。
日本では東進グループのアイキャンパスが運営する東進キャンパスで「スタンフォード大学EPGY」プログラムを受講することができ、日本で同大学の単位を取得することができる。
[→スタンフォード大学EPGY]
特別教科教員養成課程
とくべつきょうかきょういんようせいかてい
小中学校教員養成課程とは別に設置された、理科・数学などを中心とする高等学校教員養成を目的とする教員養成課程の名称。「特別教科(理科)教員養成課程」、「特別教科教員養成課程(美術・工芸)」など、カッコ内に教科名を付記して表記する。
京都学術共同研究機構
きょうとがくじゅつきょうどうけんきゅうきこう
「学術コンソーシアム(京都学研究会、21世紀学研究会)」と「都市政策シンクタンク(都市政策研究会、受託共同研究プロジェクト(政策課題研究会等))」の研究組織の統括機構で、京都地域の大学・短期大学の連携によって、京都が抱えるあらゆる都市政策課題の研究と、地域の優位性に富む学術研究を行い、その研究成果を基盤とした地域・社会への知の還元と都市政策への反映を通じて、世界に誇る「大学のまち・京都」を実現することを目指す。2005年3月に設立。「共同研究プロジェクト」の公募と、学術共同研究機構研究開発委員会の選考で選ばれたプロジェクトへの研究費の補助などの活動を行っている。
加盟団体は京都大学、同志社大学、立命館大学などの京都に立地する大学・短期大学、京都市、京都市商工会議所、京都経済同友会などの経済団体などで産学官連携の試みの一つともなっている。
⇒京都学術共同研究機構
称号
しょうごう
短期大学の卒業者に与えられた学位に代わるもので、「準学士」。2006年からは称号に代えて、「短期大学士」の学位が授与されている。また専門学校の卒業者に対して与えられる「専門士」も称号。
学位
がくい
大学を卒業した者や、大学院の課程を修了した者に対して授与する称号で、学士・修士・博士の三種。例えば文学部の場合、文学士・文学修士・文学博士、理学部の場合、理学士、理学修士、理学博士と表記。専門職大学院の修了者の学位は、特に「専門職学位」として「○○修士(専門職)」と表記される。
在学年限
ざいがくねんげん
大学に在学できる最大期間。この期間内に所定の単位を修得できないと卒業資格のないまま、大学で勉強を続けることができなくなる。在学年限は修業年限と同じ4年か、最長でも8年までが標準的。
修業年限
しゅうぎょうねんげん
「修業期間」とも言う。大学などを卒業するために必要として定められた標準的な教育・学習期間のこと。大学の修業年限は4年(医学部医学科と薬学部薬学科は6年)。なお、高校からの大学・大学院への飛び入学、大学の早期卒業などの制度も認められている。関連する語に「在学年限」がある。
コース
こーす
学科の中にさらに専攻を設置し、専攻からさらに細分化した研究分野を「○○コース」と呼ぶ。学部では「専攻」と同レベルの意味で「コース」という名称を使う場合もある。大学院での用例を挙げれば、「筑波大学大学院修士課程 教育研究科教科教育専攻 英語教育コース」など。
学部・学科
がくぶ・がっか
大学における教育・研究の基本的組織。学部のなかに学科が設置される。大学入試では、学科単位で募集を行うことが多い。
単位制
たんいせい
授業科目を単位と呼ばれる学習時間数に区分し、進級・進学・卒業に必要な単位数を定め、それを満たすように各科目を履修する制度。授業によって2単位、4単位など様々。時間にして45時間を1単位とするのが標準的。大学を卒業するには最低124単位以上が必要とされることが多いが、単位の上限・下限は大学・学部・学科によって異なる。
専攻科
せんこうか
高等専門学校(高専)や短期大学などを卒業した者が、さらに高度な教育研究や資格取得ができるように設けられた課程、もしくは教育機関のこと。修業年限は1年以上。大学に設置される専攻科には資格取得のためのものが多く、専修免許状取得のための教育専攻科、養護学校教員免許取得を目的とした養護学校教員特別専攻科などがある。
研究科・専攻
けんきゅうか・せんこう
大学院における研究組織の呼称。大学の学部に相当するのが研究科、学科に相当するのが専攻。
早期卒業
そうきそつぎょう
各大学・学部が定める卒業単位を優秀な成績で修得したと認められる3年次以上の学生が、4年次修了以前に卒業できる制度。条件を満たす早期卒業希望者は、事前に申請が必要な場合が多い。また、成績に加えて進路が確定していることを条件とする大学もある。
デュアル・ディグリー制度
でゅある・でぃぐりーせいど
dual degree。もともと在籍している大学と、留学先の大学と2つの大学を卒業し、2つの学位を得ることのできる制度。また、留学先に限らず、主専攻・副専攻制などを取る大学で、2専攻で2つの学位を得られる制度もデュアル・ディグリー制という。
留学支援制度
りゅうがくしえんせいど
留学センターなどの支援機関を大学単位で設置して留学に関する様々な支援を行う制度。文部科学省や文部科学省認証のNPO法人を主体とする制度もある。私費留学については、日本学生支援機構留学情報センターが情報を提供している。
交換留学制度
こうかんりゅうがくせいど
日本の各大学が外国の大学との間で交わした協定に基づいて実施する留学制度。大学と協定大学は、双方の学生に一定期間の留学機会を与えることで交流を図る。留学先大学で修得した単位は、籍を置く大学の単位として、定められた範囲のなかで認定される。
[→留学はじめの一歩]
教育学系
きょういくがくけい
教育のありかた、制度や、方法論などをテーマとする教育学を研究する研究者志向の人が学ぶ。研究を続けたい人は大学院に進学する。教職課程で所定の単位を取得することもでき、教員になることも可能。
教員養成系
きょういんようせいけい
幼稚園、小学校、中学校、高等学校などの生徒を指導する教員を志望する人のための学部・学科の総称。教員としての専門教科の修得、教科指導、生活指導などの理論と実践を学ぶ。教員免許の種類に応じた専攻がある。教員免許取得が義務づけられない、いわゆる「ゼロ免課程」も設置。この課程では、生涯教育や地域活動指導など教育のありかたを研究する。
学群・学類
がくぐん・がくるい
「学群」を「学域」とする大学もある。「学群」と「学類」の関係は「学部」と「学科」の関係に似ているが、「学部」がある専門分野に密着し、他の学部から独立したものであるのに対して、「学類」「学域」は、ある専門の<領域>に対応するもので、柔軟で選択の自由度の高い教育組織を作りやすいという特長を持つ。筑波大学、福島大学、金沢大学(2008年度)などが導入している。
客員教授
きゃくいんきょうじゅ
正式の教職員としてではないが、その業績などに応じて特に迎えられて教壇に立つ人のこと。海外の研究者を客員として招く、あるいは国外に客員として招かれるということがよく行われる。また画期的な技術開発を成し遂げるなど、優れた業績を持つ民間人を招くことも多い。専任の教授と同等の資格があると認められた者が招かれる。
夜間主コース
やかんしゅこーす
職業を持ちながら大学に進学することをめざす学生はもとより、大学での再教育・生涯教育を希望する社会人などを対象とする。昼間コースの講義も制限付きで履修することが可能。対語は「昼間主コース」
スクーリング
すくーりんぐ
実際に学校に通い、授業を受けること。主に通信教育や放送大学で、受講生が一定の決められた期間内の間に、学校または決められた施設で先生または教授から直接授業を受けることを指す。[⇒「放送大学」の項を参照。]卒業認定のための「在学年数」という意味もある。
大学コンソーシアム京都
だいがくこんそーしあむきょうと
京都にキャンパスを置く国公立私立51大学が参加する(財)「大学コンソーシアム京都」が申請した「大学連携による新しい教養教育の創造〜京都地域における単位互換制度〜」が、文部科学省の平成16年度「特色ある大学教育支援プログラム」として採択された。単位互換制度の目的は、各大学・短期大学の特色ある科目の相互乗り入れにより、学生に多様な学習機会を提供し、自大学では学べない科目を総合的かつ体系的に履修することを進めるもの。京都地域の大学・短期大学連携による「新しい教養教育の創造」を目指す。今後は、単位互換制度をさらに充実させるため、各大学の特色ある科目に加えて特定の分野における体系的なカリキュラム開発にも取り組んでいくとしている。「大学コンソーシアム京都」は1998年に京都市と大学が連携して設立されたもので、在学中に企業などで就業を体験できる「インターンシップ事業」や社会人向けの「シティーカレッジ」「大学公開講座」「京都起業家学校」など様々な事業を行っている。
学術院
がくじゅついん
2004年9月に発足した早稲田大学独自の教育・研究のための横断型専任教員組織。各学部と同系統の研究科や研究所が相互連携を図り、教育・研究機能の強化、意思決定の迅速化による機動性強化などを目指す組織で、その時点で同系統の研究科や研究所を持たない学部も単独での学術院体制をとれる。
学部、大学院研究科、独立研究科、研究所、研究センターのスムーズな連携を図ることで、従来の学部単位では難しかった創発的な研究の展開を可能にする。
教員養成課程
きょういんようせいかてい
幼稚園・小学校・中学校・養護学校の教員を養成する学校教育教員養成課程と高等学校教員養成を目的とする特別教員養成課程の総称。
特任講師
とくにんこうし
1年間を超えて、3年から5年の期限付き契約で講義を行なう専任教員のこと。非常勤(1年契約)と常勤(期限を切らない)の二つに加えて文部科学省が1年を越える期限付きの契約形態を認めたことで増加傾向にある。
特任教授
とくにんきょうじゅ
各大学が教育・研究上特に必要と認める者で、一般の大学教員の職務・就業形態とは異なるかたちでその大学に就任する。資格要件も、その大学のOBなど出身者、定年退職したその大学の教員、一般社会人である分野に貢献のある人、など大学によって様々であり、一般的定義は存在しない。2006年にSF作家の瀬名秀明氏が東北大学工学部機械 知能・航空工学科の特任教授 (SF機械工学企画担当。講義は担当しない)に就任している。氏は東北大学薬学部卒で同大学院薬学研究科博士課程を修了している。
総合大学
そうごうだいがく
英語でuniversity。人文科学・社会科学・自然科学の3領域の全てに対応する学部を持ち、総合的な教育研究を行う大学。国公立私立とも単科大学以外はすべて総合大学。
放送大学
ほうそうだいがく
1981年、前年公布の放送大学学園法に基づき設置された生涯学習機関であり、かつ教育研究機関。テレビ・ラジオの専用の放送局を開設し、学生はテレビ・ラジオで講義を受講。印刷教材・通信指導を組み合わせて履修を進め、一定の単位を取得した者には学士号・修士号・博士号の学位が授与される。面接授業(スク−リング)も20単位が必要だが土日にも開講しており、仕事を持つ人、主婦など誰でも学べる方式が重視されている。大学院修士全科生を除き無試験で入学できるが、単位認定試験に合格し、履修開始前年度に「卒業研究申請書」を提出、審査を受け履修が認められなければ、卒業研究を開始できないなど、学位を取得しての卒業は決して容易ではない。
学校教員養成課程
がっこうきょういんようせいかてい
幼稚園、小学校、中学校、養護学校の教員を養成する課程。小学校教諭免許状、中学校教諭免許状、幼稚園教諭免許状(幼児教育専攻)、養護学校教諭免許状(障害児教育専攻)のうち、いずれかを主たる免許状(1種)として取得する。また、他のいずれかの校種(または他の教科)の免許状(1種又は2種)もあわせて取得することを基本とすることが多い。所要の単位を取得すれば、高等学校教諭1種免許状を取得することも可能になる。
共通科目
きょうつうかもく
属する学部・学科に関係なく全学、もしくは学部全体に履修が課される科目。必修、選択必修、選択のおおむね3種類の履修方法がある。対語は「専門科目」。「一般教養科目」が「共通科目」と呼ばれていることもある。
教養学部
きょうようがくぶ
教養課程において一般教養科目の講義を担当し、なおかつ独立の学部として存在する学部。教養学部が行なう教育研究の対象となる学問は「教養学」で、専門課程を有し、学部卒業生の学位は「教養学士」。東京大学の教養学部が代表的。東京大学の場合、教養学を英語でArts and Sciencesと表現。大学院Graduate School of Arts and Sciencesに進学し修士課程・博士課程を履修することもできる。国公立大学ではほかに埼玉大学、秋田・国際教養大学などがある。広島大学の総合科学部も教養学部に近い性質を持つとされる。私立では国際基督教大学が教養学部、早稲田大学、上智大学などが国際教養学部を設置している。早稲田大ではInternational Liberal Sutdies、国際教養大学はGlobal Studies、国際基督教大学と埼玉大学はLiberal Artsと英語名称は異なるが、基盤教育の理念としてリベラル・アーツを掲げる点に共通性がある。
研究型大学・教育型大学
けんきゅうがただいがくきょういくがただいがく
4年生までの学部生の教育に重点を置くのが教育型大学、大学院生の教育や研究に、より力を入れている大学を研究型大学と大別して呼ぶことがある。但し二つは混在することが多く、バランスの問題。多くの大学は研究型と教育型の両者の性質を併せ持つ。大学院への進学率が高い大学・学部は研究型と言える。研究型では学部卒での就職希望率、就職率は低くなる傾向がある。
ディプロマ・ポリシー
でぃぷろまぽりしー
Diploma Policy 。卒業認定・学位授与に関する方針のこと。これまでの日本の大学はかつて入学試験の競争率が高く、入学が難しく卒業は比較的容易という傾向があった。2007年に「全入時代」を迎えることを受けて2004年12月に中央教育審議会がまとめた答申「我が国の高等教育の将来像(中間報告)」で強調された言葉。報告では「出口管理の強化」の必要性を謳っており、アドミッションポリシー(入学者受け入れ方針)の明確化とともに、単位認定、卒業認定の条件を見直す必要があるとした。
[⇒「大学全入時代」の項を参照。]
株式会社立大学
かぶしきがいしゃりつだいがく
株式会社つまり「企業法人」が設立運営する大学。学校教育法第2条において、学校の設置主体としては、国、地方公共団体と「学校法人」に限定されているが、特区においては、自治体が教育上または研究上「特別なニーズ」があると認める場合には、株式会社に学校の設置を認める「構造改革特区制度」に基づく。企業法人の学校設置(誘致)を「教育特区」の指定を受けた自治体が認可すれば、株式会社立大学を設置し経営することができる。株式会社立大学は2004年4月、千代田区と大阪市に誕生、2005年には株式会社立専門職大学院も設置され、2006年、2007年設立予定で数校の大学、大学院大学が設立準備中となっている。開校している株式会社立大学・大学院大学には、LEC東京リーガルマインド大学、デジタルハリウッド大学、遠隔教育による通信制の専門職大学院ビジネス・ブレークスルー大学院大学などがある。設立準備中のものに、日本でのMBA普及に功績のある株式会社グロービスによるグロービス経営大学院大学がある。株式会社立の学校は大学・大学院のほか、高校も設立されている。
[⇒「MBA」の項を参照。]
公立大学
こうりつだいがく
地方公共団体が運営する大学。都道府県・市町村の他、広域連合や公立大学法人によるものもある。
専門職学位
せんもんしょくがくい
専門職大学院を修了した者に授与される学位。法科大学院以外の専門職大学院の学位は「○○修士(専門職)」と表記。法科大学院は「法務博士(専門職)」。
博士課程
はくしかてい
標準修業年限は3年で、修士課程(博士前期課程)を含めると最低でも学部卒後5年後に博士号取得の可能性が見えてくる。規定の単位を取得し、研究指導を受け、各大学院による博士論文審査と試験に合格することが学位取得には必要である。
修士課程
しゅうしかてい
大学院設置基準に定められている大学院の課程、「修士課程」「博士課程」「専門職学位課程」の一つ。Master Course。修業年限は2年で修了した者には修士号が与えれらる。この課程の上位に「博士課程後期」が設置ある場合は、「博士課程前期」と呼び、ない場合に「修士課程」と呼ばれることが多い。内容レベルは同じである。修士課程を修了するためには2年間に定められた単位の取得、最終試験の合格、修士論文審査に合格することが必要。
法科大学院など専門職大学院のように、修士の学位取得にあたって学位論文は必須とはならない場合もある。
法科大学院適性試験 LSAT:Law School Admission Test
ほうかだいがくいんてきせいしけん
法科大学院入学志願者全員に受験が義務付けられている、いわば第一次試験。適性試験は2種類あり、各大学が指定するどちらか、または両方を受験する。大学入試センターが行う試験は「推論・分析問題」「読解・表現力問題」の2部構成。日弁連法務研究財団が行う試験は(1)論理的判断力を試す問題、(2)分析的判断力を試す問題、(3)長文読解力を試す問題、(4)表現力を試す問題の4部構成で行われる。この試験は毎年、6月に実施される。
法科大学院(ロースクール Law School)
ほうかだいがくいん
現行の司法試験に代わって、プロセス重視の教育を行い、質・量ともに充実した法律家を社会に送りだすことをめざす専門職大学院の一種。ロースクールの課程を修了した段階で司法試験の受験資格が得られ、修了者の7〜8割が合格できる仕組みを想定している。2010年にはロースクールを前提とした新司法試験に全面移行し、年間合格者3000人(現在の3倍)体制をめざす。司法試験の内容も抜本的に見直し、事例解決能力や論理的思考力を試す内容に改められる。内閣の司法制度改革審議会が2001年6月に創設を提言したのを受けて、2002年に構想された計画に基づき、2004年4月には全国で68校が開校し5,767人が入学、新時代の幕を開いた。
編入
へんにゅう
2年次、3年次に高等専門学校や短大卒業者を受け入れる制度。最近急速に拡大している。試験は、英語・小論文・専門科目が一般的。
21世紀COE
にじゅういっせいきしーおーいー
第三者評価に基づく競争原理によって、国公私立大学を通じて世界的な研究教育拠点の形成を支援し、国際競争力のある世界最高水準の大学づくりを推進しようという文部科学省による支援事業。申請のあった大学について審査を行い採択された先に研究資金を配布する。資金配分先の大学の名称が「世界的に卓越した研究拠点(Center Of Excellence)」。21世紀COEは、2002年度に「生命科学」「化学、材料化学」「情報・電気・電子」「人文科学」「学際・複合」の5分野について選定、2003年度に「医学系」「数学・物理学、地球科学」「機械、土木・建築その他工学」「社会科学」「新領域・その他」について選定された。全学問分野を10に分類して各年5分野ずつ公募を行い、2004年までの2年間に85大学246件の特色ある研究教育拠点が採択されている。
飛び入学制度
とびにゅうがくせいど
数学や物理で特別な才能を持つ生徒は、学年を越えて大学に入学することができる制度。平成3年の中央教育審議会が第2次答申で提言、これを大学進学時に適用して大学入学年齢制限の緩和を行い、18歳未満であっても大学入学が許される。千葉大学の先進科学教育センターは、「先進科学プログラム」として飛び入学制度を独自に推進しており、2004年度の千葉大学では理学部、工学部、文学部に飛び入学試験で8名が合格している。
DLO
でぃーえるおー
知的財産のなかでも「意匠権(デザイン権)」や「商標権」に特化してその権利化・管理を行い、企業に移転する役目を担うのが、DLO(Design Licensing Organization/Office)、「デザイン移転機関」。技術に対して同じ役割を負う「TLO」[⇒この項を参照]とペアになる機関。九州大学が日本で初めて提唱し、2005年に実稼動する構想を2004年に発表した。九州大学は2003年10月に九州芸術工科大学と合併、芸術工学部と大学院に芸術工学府・芸術工学研究院を持つ総合大学としては唯一の存在となり、この特色を生かして、技術とデザイン両面でのライセンシングが必要な場合は、DLOと九大TLOが連携するかたちを取る。
昼夜開講制度
ちゅうやかいこうせいど
ひとつの学部を昼間主コースと夜間主コースにわけ、両方に同じ講座を設置する制度。同一学部内のコース分けであるから、成績証明書や卒業証明書などに「昼間主」「夜間主」の区別は反映されない。夜間コースに入学しても、授業の3割程度は昼間に受けることが可能。(大学によってはほとんど昼間受講可能なところもある)
知財大学院
ちざいだいがくいん
知的財産とその権利について精通し、知的財産の権利化、保護、活用、運用を担うプロフェッショナルを養成する専門職大学院。既に開設されているのは、東京工業大学大学院社会理工学研究科経営工学専攻エンジニアリング知的財産講座、金沢工業大学大学院知的創造システム専攻、京都大学大学院医学研究科知的財産経営学コース、東京理科大学大学院総合科学技術経営研究科(MOT)。知財関連の法律、特許出願、紛争処理の実務、経営学、最先端技術などを学び、修了者は企業の知財部や大学の技術移転機関(TLO)などで知財管理の最前線に立つ。
[⇒「知的財産」、「専門職大学院」の項を参照]
単科大学
たんかだいがく
英語ではカレッジcollegeという。「単科」は「単一の学科」といった意味あいで、一つの学問を単一に専攻する大学のこと。東京医科歯科大学、東京外国語大学、東京工業大学、一橋大学が代表的単科大学。この4大学は、それぞれの専攻領域、強みを組み合わせて「複合領域コース」を設置するなど共同プロジェクトも推進している。
[⇒「四大学連合」の項を参照。]
単位互換制度
たんいごかんせいど
他の提携大学の授業を受け、卒業単位とすることができる制度。大学間で時間割が合わなかったり距離が離れていて利用しづらいこともある。
大学・学部統合
だいがくがくぶとうごう
最近、定員割れが続く地方大学や、同じような学部が近隣の大学に設置されている場合、効率良い教育と大学経営を行うなどの理由から大学間の統合が検討されることが増えてきている。特に国公立大での動きが目立つ。2002年10月の筑波大と図書館情報大、山梨大と山梨医大の統合、2003年の神戸大と神戸商船大など10組20校が統合に合意。2004年には東京都立大、都立科学技術大、保健科学大、都立短大が統合され、首都大学東京として新設が諮問されるなど、国立大学法人化を機にこの動きはますます活発化し、私立大学でも学部の統廃合が目立つようになっている。受験を志望する大学の現状を常に追っておく必要があるだろう。
大学院 〔米〕a graduate school〔英〕a postgraduate school
だいがくいん
大学院の設置に初めて着手したのはアメリカ。4年制大学を卒業後、より高度に専門分野を研究できる教育機関として、大学院がアメリカに登場したのは19世紀半ばから後半にかけてのこと。ヨーロッパでも中世から、「上級学位(higher degree)」で大学院レベルの教育は行われていたとされるが、教授と学生の間の私的な徒弟制のような形での閉ざされたもので、まだ教育制度と呼べるものではなかった。イギリスで大学院レベルの学位取得が制度化されたのは20世紀前半になってから。もともとアメリカで生まれた大学院には、(1)アカデミックな内容の教育や研究を主な目的とする学術系大学院(graduate school)と、(2)実務家向けの教育を提供するプロフェッショナルスクール(professional school)がある。大学院には、修士課程(標準修業年限2年)と博士課程(標準修業年限5年)があるが、(2)は修士課程で修了するのが普通。MBA(経営学修士)がその代表格。博士課程まで進む場合は、「研究を続ける」学者を目指すのが一般的。どちらも論文審査によって修了が判断される。日本ではこれまで(1)の学術系が主流だったが、2004年4月の「法科大学院(ロースクール)」の設置を機に「プロフェッショナルスクール(professional school)」タイプの大学院の開設の動きが盛んになっている。
全科類進学枠
ぜんかるいしんがくわく
東京大学が2006年度から新設する新しい進学制度。2006年度以降の新入生を対象に、全学部が「全科類進学枠」を設けることで、文系・理系の垣根を越えた学部進学が可能な枠が生まれる。これまでは文科・理科それぞれ三つの科類に分かれて前期課程(教養学部)の2年間を修了し、 後期課程(専門学部)に進学する際、法学部には文科I類から、経済学部には文科II類から、 文学部及び教育学部には文科III類から進学、工学部、理学部、農学部、薬学部、医学部にはそれぞれ理科の各類から進学することが定められており、前期から後期への進学において、文科が理系学部を選んだり、理科が文系学部を選ぶことはできなかった。この新しい枠を使うと、文系、理系の垣根を越えて進路変更が可能になる。前期課程で自分の将来をじっくり考える幅が広がるメリットがある一方、文科I類に合格すれば法学部への進学が、文科II類なら経済学部、理科III類ならば医学部への進学が、入学時に100%約束される(指定科類枠)ということはなくなることになる。つまりすべての科類からすべての学部・学科などへの進学に際して成績による振分けが行なわれる。全科類進学枠の枠は経済、文、教育学部で定員の30%程度、理学部は各学科平均10%、法学部は5%、医学部は3−5%程度とする方向。新制度下では少人数とはいえ、文I合格、理III合格で入学しても法学部、医学部に進めないケースが出る可能性が従来より高くなる。
アカウンティングスクール (会計大学院) Accounting School
あかうんてぃんぐすくーる
[⇒「会計大学院」の項を参照]
コア・カリキュラム
こあかりきゅらむ
ある分野・学部の履修・研究にあたって、欠かせないと考えられる「必要最小限の共通的カリキュラム」のこと。その分野のcore(核)となるカリキュラム。ハーバード大学が創始したコア・カリキュラムがモデルとなっており、日本でも各学部で課程設計の試みが行われている。日本では特に、教養課程の「自然・人文・社会3分野から選択必修」というモデルが自由化された、1991年の大学設置基準大綱化以降に出てきた試み。
副専攻
ふくせんこう
対語は「主専攻」。一橋大学、埼玉大学、福井大学、立命館大学、岡山大学などで導入されているが、大学によって内容、単位の扱いなどはさまざま。
専攻とは異なる分野も勉強してみたいという意欲ある学生のために設けられた点は共通しており、選択必修の教養科目に近い性格を持つが、「副」とは言え、「専攻」となっていることで、専攻と関連付けたり、良い相乗効果を期待でき、目的を明確化しやすい。社会的認知も受けやすくなる。2年次から選択できるシステムを取っている大学が多い。一般教養科目(教養教育科目)を学ぶ意味を専攻と関連付け、位置付けることで、一般教養科目の価値を明確にしていく試みとも言える。
東京大学では大学院で副専攻制を導入している。アメリカ合衆国ではすでに広く定着している制度で、副専攻を修了した学生の社会的評価は高くなる。
米国では科学分野の研究者・技術者でPh.D(哲学博士)を持つ存在の評価が高くなるのと同様、「一般教養科目」が社会的評価獲得し、成果をもたらしうる実証例と言えるだろう。一橋大学では、副専攻を修了した者には、それを証明する「副専攻プログラム修了証」が授与される。
くさび型教育課程
くさびがたきょういくかてい
従来は1、2年次で「一般教養科目」を履修したうえで、3年次、4年次で「専門科目」を履修するのが一般的だった。この段階化を必須とせず、一般教養科目、専門科目とも4年間を通じて、いつからでも学べるようにした教育課程のこと。「くさび型」とは、長方形を対角線で二等分してできる三角形をくさびと考え、上半分が一般教養科目、下半分が専門科目とすれば、年次が右に進むにつれて、教養の割合が減り、専門の割合が増えるとイメージできる。但し必ずしも学年推移による教養:専門の比率変化を指すものではなく、仮にその推移があったとしても、どのような効果があるのかもはっきりはしていない。従来の教養課程と専門課程の分離が、専門への関心の高い学生が、2年間待たないと専門科目を学べないことから勉学意欲を損なっていたとされること、また逆に科学技術系の専門では、教養(基礎から積み上げること)から専門への体系的な学習の流れが不可欠な科目も多いこと、こうした問題を解決するとも言われている。この「くさび型」については、従来型に比べて、どこがどのように優れて効果的なのかは、これから明確になっていくと考えられている。
大学設置基準
だいがくせっちきじゅん
新たに大学を設立する場合に、満たさなければならない基準。教育内容面と最低限備えているべき施設・設備面の基準からなる。文部科学相の諮問を受けた「大学審議会」の答申によって内容が決められ「省令」となる。1991年の「大綱化」によって、設置基準の自由化が大幅に進んだ。一方、この「自由化」は、国立大学「法人化」に向かう大きな布石ともなった。
教養部
きょうようぶ
「教養課程」で学ぶ「一般教養科目」は、「大学設置基準」が大綱化される1991年までは、「人文科学+社会科学+自然科学」の3分野3系列から、それぞれ3科目ずつを履修することが必須となっていた。この3系列3科目履修のための講義を担う専門教官の組織が「教養部」と呼ばれ、国公立大私大を問わず設置されていた。この1、2年次対象の「一般教育」を担当した教員組織「教養部」をおく大学は現在は、ほとんど存在していない。なお、東京大学の「教養学部」は1、2年次「教養課程」の教育を担っている点は教養部と同じだが、3年次以降の専門課程の進学対象でもあり「教養学」を専攻する大学院をもった独立の学部である。「教養部」は教員組織の部署であって学部ではない。
専門課程
せんもんかてい
大学で所属する学部の専門的内容を学ぶ課程。対語は「教養課程」。何を専門に学んでいるかは、学部・学科・専攻の名称で表される。学科と専攻は同レベルの呼び方の違いである場合と、ある学科のなかでさらに枝分かれした対象分野を示すために、学科名の次に専攻名を付け加える場合がある。「専門に学び研究する」ことを「専攻する」と言い、英語でspecialize。例えば「英語を専攻する」は、specialize in English literature。「専門家」、「スペシャリスト」はspecializeする行動、努力なしに生まれない。「何学部出身ですか?」「何学科出身ですか?」という質問よりも「何を専攻しましたか?」という質問のほうが本質をつく質問になる。
教養課程
きょうようかてい
どの学部学科に属するかに関わりなく、どの学部学科にも共通する科目を学ぶ課程のことで、大学の1年次、2年次をこの課程にあてるのが一般的。ここで学ぶ科目を「一般教養科目」と呼ぶことが多い。1991年に「大学設置基準」が大綱(強制力のないガイドライン)化するまでは、国公立私立を問わず、ほぼすべての四年制大学に教養課程が存在し、この課程を担う教員組織である「教養部」がおかれていた。現在は、一般教養科目と専門科目を何年次からでも履修できる、「くさび型教育課程」をとる大学も増えてきている。こうした課程のありかたは、履修するかしないか、履修の順序など学生の選択自由度を高めることに主眼があるため、専門科目に履修が偏る傾向も指摘されているが、熊本大学などに見られるような教養と専門の有機的連関に配慮した、くさび型の課程を大学側が設計している例もある。
教養学部を持つ東京大学では、教養課程は1年次から2年次前半までの1年半で、文理それぞれ3類に分かれ、外国語、情報処理、方法論基礎(理類は基礎講義)、基礎演習(理類は基礎実験)、スポーツ・身体運動の5科目の「基礎科目」、選択必修の「総合科目」、自由選択科目の「主題科目」を学ぶ。2年次の後半半年間は、進学が内定した学部の専門教育科目を中心に学習する。ここまでが前期課程、つまり東京大学における「教養課程」であり、駒場キャンパスにある教養学部に全学生が所属する。後期課程は進学先の専門学部で「専攻課程」の科目を履修する。「リベラル・アーツ教育によって幅広く深い教養と豊かな人間性を培うとともに、後期課程の専門教育に必要な基礎的な知識と方法を学ぶ」とする東京大学の前期課程に関する説明は、今日おかれた教養課程のありかたを代表する説明となっている。第二次世界大戦後に廃止された旧制高校の課程を、代行するものとして大学に設置された教養課程。旧制高校の3年間が大学の教養課程の2年間にあたる。ちなみに東京大学は旧制一高を引き継いだ。戦前の日本の高等教育は5から7年制とロングスパンで考えられていた。
[⇒「一般教養科目]「教養学部」「教養部」「専門課程」の項を参照。]
四大学連合
よんだいがくれんごう
21世紀の国際競争に耐えうる研究教育体制を確立することを基本的理念として、一橋大学、東京医科歯科大学、東京外国語大学、東京工業大学の四大が平成13年に結成。研究教育の内容に応じて連携し、新しい人材の育成や新しい研究分野で共同プロジェクトをもち学際的な研究を遂行することを目的とする。4大学のうちの2大学、3大学などの組合せで、1大学では成立しにくい「複合領域コース」を設置するなどの成果を挙げている。たとえば東京工業大学と一橋大学との間で開設された複合領域コース「科学技術と知的財産コース」では、コンピュータリテラシーなど技術分野を東京工業大学で履修し、知的財産法など法務を一橋大学で履修、どちらの履修単位も、卒業に必要な単位として組み込まれ、コースを修了した学生には「複数学士号」(dual degree)が授与される。「技術・経営コース」、「文理総合コース」、「医用工学コース」などが連合によって設置されている。
ゼロ免課程
ぜろめんかてい
教育学部の課程でありながら、教員免許の取得を目的としない課程。背景には1990年代の教員採用数の減少があった。たとえば北海道教育大学は教育学部のみの単科大学だが、教員養成課程以外に新課程として人間地域科学課程、芸術課程、スポーツ教育課程の3つを平成18年4月から明確に打ち出す「再編計画」を実行する。こうした事情経緯を超えての「ゼロ免課程」の充実と、「教員養成という使命」の両立の動きは、教育界にもやって来た2007年問題=大量の定年退職者による教師不足に備える動きとしても注目される。
技術経営 MOT : Management Of Technology
ぎじゅつけいえい えむおーてぃー
MOTはManagement of Technologyの略で「技術経営」と訳される。ほかにもTechnology Management、Engineering Management、IT Managementといった用語も「技術経営」の意味で使われている。簡潔にいうと、ある技術の市場化を考え、技術の市場化を成功させるためのマネジメント(経営)を行っていくことで、MBA(経営学修士)の技術版と言える。技術に対する理解力と、マネジメント力の双方が要求され、技術と経営の両方に精通する必要がある。こうした能力を備える人材を育てるために大学院にMOTのコースを設ける大学が日本でも増えている。技術をビジネスとしてマネジメントする能力の育成を図るという、IT時代に必須と言えるMOTは世界で約170大学に設置されているが、日本では2003年に早稲田大学と芝浦工業大学が初めてMOTコースを開設するまでは一つもなかった。2004年になって、東京理科大学、同志社大学、埼玉大学が大学院にMOTのコースを新設、社会人も対象とする専門職大学院の一角を占めつつある。
会計大学院(アカウンティングスクール Accounting School)
かいけいだいがくいん
法科大学院と並ぶ専門職大学院の一つ。会計の国際標準の普及を背景とする新しいタイプの公認会計士への需要が高まるなか、改正公認会計士法が2003年5月に成立し、2006年度から新しい試験制度がスタートした。これを受けて新しい時代の会計専門家を養成するために設立された専門職大学院が「会計大学院(アカウンティングスクール)」。会計大学院の卒業者は公認会計士試験の一部科目の免除が予定されている。関西学院大学、明治大学、青山学院大学、早稲田大学など、同大学院の開設が2005年に集中した。
[⇒「専門職大学院」の項を参照]
一般教養科目
いっぱんきょうようかもく
対語は「専門科目」。
所属する学部・学科に関わりなく、どの学部・学科にも共通する科目として「哲学」「自然科学史」「技術論」「文学」など、幅広い知識と教養を身につけることを目的に1、2年次に学ぶ科目のこと。この1、2年次までを「教養課程」、3、4年次を「専門課程」と言う。教養課程で学部・学科を問わない共通科目、つまりは一般教養科目を学び、専門課程で学部・学科の専門科目を「ゼミ(理系は研究室と呼ぶことも)」に属して学ぶという構成が一般的。「専門への入門教育」的内容を含む場合もある。「共通科目」(筑波大学など)、「一般教育科目」とも呼ばれる。
一般教養科目は、他の学部・学科の学生と同じ教室で受講することが多い。これに対するのが各学部・学科ごとに学ぶ「専門科目」だが、他学部の学生と教室が同じになるような科目が設置されておらず、同一学部内の他学科の学生が、共通基礎科目を同じ教室で学ぶのみとなっている大学もある(単科大学カレッジの集合型大学とも言える)。[⇒「大学」の項を参照]。
1990年以前の「一般教養科目」は、「人文科学+社会科学+自然科学」の3系列からそれぞれ3科目ずつ(+体育・外国語)を履修することが必須となっていた。この3系列3学科履修のための講義を担う専門教官の組織「教養部(1、2年次対象の「一般教育」を担当した教員組織)」が、かつては存在した。現在、教養部をおく大学はほとんどない。また、「くさび型履修」とよばれ、1年次から一般教養科目と併せて専門科目も学ぶことのできるカリキュラムを持つ大学も増える傾向にある。
一般教養科目が、いささか目的の見えにくいものになったのは、1991年(平成3年)の「大学設置基準」大綱化によって、「人文・社会・自然3分野の均等履修」のモデルがなくなったことによると言われる。
大綱化(ゆるやかなガイドライン化)が、教養課程の必要性の見直しを推し進め、同時に教養課程を経ずに入学後すぐに専門科目を学びたいとするニーズに応えることが優先された結果、一般教養科目と専門科目の接続のありかたの理念を確立できないまま、専門職業教育的な傾向が優勢になったという経緯がある。「教養」という曖昧模糊とした呼称の影響もあると言われる。
ところで一般教養科目の歴史は、ヨーロッパ中世の大学にまで遡ることができる。いわゆるリベラルアーツ(学芸)の自由7課(もしくは7科)つまり「論理」「文法」「修辞学」の3課と「天文学」「幾何学」「算術」「音楽」の4課に淵源を持つ。この7課はすべての学問に通じる「基礎」を形成するアーツ(技)とされ、この7科を修めないものは当時の専門課程である法学にも医学にも神学にも進むことが許されなかった。
日常語としての「教養」と、課程としての「教養」の重なりと違いを明確にし、中世の大学の歴史に即して見れば、「一般教養」科目というより「一般基礎」科目と呼ぶのが正確とする考え方もある。
課程としての「教養」が基盤・基礎であるとすると、その言葉の印象とは異なり、実は「基礎」ほど真に身につけることが難しいという点、それだけ重要性も大きいという点は、高校で学ぶ各教科における基礎力・基礎学力に通じるものがあると言える。
[⇒「教養課程」の項目を参照]
Ph.D.(ピー・エイチ・ディー)
ぴーえいちでぃー
Ph.Dは、ラテン語の「Philosophiae Doctor」(英語では「Doctor of Philosophy」)の略語である。字義通りに日本語に訳すと「哲学博士」だが、文理を問わず博士号を有する者の学位を示す略記として使われており、単に「博士」ということになる。但し、単位取得修了したことで博士号を得た「課程博士」に対しては欧米ではPh.Dを冠することはない。自らの専門領域における学位請求論文を書き、論文審査に合格した「論文博士」にのみ用いられる。たとえば医学博士であっても論文を書いていない場合は単にMD(Medicinæ Doctor:Doctor of Medicine)と表記し、医学博士であってかつ論文審査に合格している場合は、MD,Ph.D.と併記するか、単にPh.D.と表記することが多い。
米国プリンストン大学では、Ph.D.取得候補者になるために「一般試験General Exam」という専門以外の分野の試験に合格しなければならない。「一般試験」に合格したうえで、専門の論文を提出、最終試験に合格して初めてPh.D.を取得できる。このように専門以外の分野にも精通し、あらゆることに正しい問いを立てる能力を求められるPh.D.には、やはり哲学の名はふさわしいと言えるだろう。哲学は一般教養科目の歴史的淵源にあたるリベラル・アーツ「自由七科」の上位に位置し、自由七科を統治するものだった。なお日本では論文審査を通過していない医学博士でも、Ph.D.と表記することが慣用的に認められている。
FD
えふでぃ
ファカルティ・ディベロップメント(Faculty Development)の略。大学教育をよくしていくための取り組みの総称。具体的には、ほかの教授を招いて「授業参観」を開いたり、授業に学生をひきこむためのマニュアル作りをしたり、様々な試みが行われている。
独立大学院
どくりつだいがくいん
学部をもたない大学院のこと。あるいは大学院だけがあって学部がない研究科。4年制大学の学部・学科に基礎を置かず、学部とは独立の研究科だけが存在するので、こう呼ばれる。「○○大学大学院○○研究科○○コース」という名称が一般的。例えば「早稲田大学大学院 国際情報通信研究科」は独立大学院の一種。1998年10月に大学審議会がまとめた「21世紀の大学像と今後の改革方策について」に対する答申で提示された、「大学院研究科の制度上の位置付けの明確化」、「高度専門職業人養成に特化した実践的教育を行う大学院修士課程の設置促進」などを受けて設置されるようになったもの。古典的な研究テーマでは対応しづらい今日的な時代のニーズや課題に呼応して設置されることが多い。 ほかに国際仏教学大学院大学などがある。
専門職大学院 professional school
せんもんしょくだいがくいん
研究者を育てることを主眼としてきた従来の日本の大学院とは異なり、専門性の高い「職業人」を育てることを目的とした大学院のこと。モデルはアメリカの「プロフェッショナル・スクール」。修士課程2年で修了し、卒業生はビジネスの現場で専門職に就く(法科大学院は学位が「法務博士(専門職)」で標準修業年限は3年)。2003年の「改正学校教育法」によって始まった新しい制度「専門職大学院制度」に基づいて2004年4月の「法科大学院」の設置に始まり、「会計大学院」、「知財大学院」などの設置構想が続々と発表になるなど、2004年は専門職大学院元年となった。大学学部卒生のほかに社会人として現場で活躍する層に入学者が多いのも特色。「法科大学院」「会計大学院」は国家試験と連動しており、法科大学院を卒業すると新司法試験の受験資格が得られ、会計大学院を卒業すると公認会計士試験の一部科目の免除が予定されている。MBA(経営学修士)を取得できるコースやビジネススクールは、日本でも2003年までに開設されてきたが、「専門職大学院」という用語が使われるのは「法科大学院」が初めて。
スーパーCOE
すーぱーしーおーいー
文部科学省が平成13年度から開始した研究助成事業、科学技術振興調整費課題「戦略的研究拠点育成プログラム」の通称。文部科学省の研究助成事業の中で最大規模のものであるため「スーパー」と呼ばれる。これまでの大学での採択拠点は、東京大学をはじめ国立大学5拠点であり、2004年6月に慶應義塾大学と早稲田大学が、私立大学として初めて拠点に採択された。
[⇒「21世紀COE」の項を参照]
国立大学法人 National University Corporation
こくりつだいがくほうじん
簡略に言えば従来、私立大学が「学校法人」によって経営されてきたのに近い条件で国立大学を運営できるようにする、一種の「民営化(法人化)」のための法的概念で、「国立大学法人法」に基づき2004年4月1日から国立大学運営主体を法的に「国立大学法人」と呼ぶことになった。「法人化」することで、短期間に成果を出しにくい基礎研究に予算が回りにくくなる、一律だった授業料に格差が生まれるなど、市場原理・競争原理の導入によるマイナス面への指摘もあるが、法人化で義務づけられた各国立大学の「中期目標・中期計画」が公開されるなど、各大学が目指す研究達成目標や教育サービスの理念・目標・レベルが分かりやすくなり、受験生の側からの判断材料が豊かになったというメリットは評価できる。大学経営の面では、「運営費交付金」が国の予算であることに変わりはないが、研究・教育目標とその実現度に応じて交付金の配分率が動く仕組みとなっており、各大学独自の資金調達能力の発揮など、これまでのような官僚依存の体質を払拭する効果もあると言われる。どちらにしても国の公費への依存体質を改め、大学間の競争意識を高めることで、研究内容の高度化・教育サービスの向上が求められる「新しい国立大学」の時代が始まったことを宣言する言葉。
科目等履修生制度
かもくなどりしゅうせいせいど
大学入学資格がある人や、審査を受けて許可を得た人が大学、短大、大学院が開設している授業を科目単位で受講できる制度。履修生を募集する大学の卒業生であることが条件になる場合もある。授業科目を履修し試験に合格すれば、その授業科目の単位を取得できる。教員・学芸員・司書などの資格を取得するために不足する単位を補ったり、社会人がキャリアアップを図るためなどに利用できる。履修生となるための選考は書類審査と面接のみである場合がほとんど。
学校債
がっこうさい
大学など学校が発行する債券(国や地方公共団体・法人などが資金調達のために発行する有価証券。ボンド)のこと。企業法人である株式会社が発行する株式証券や社債に近いもので、債券募集(販売)から得た資金を大学運営に充てることができる。私大ではすでに広く行われて来た資金調達手法。学外者を含む大規模な公募学校債発行を初めて行ったのは立命館大学。国立大学法人法に「国立大学法人等は、施設又は設備の設置等に必要な費用に充てるため、文部科学大臣の認可を受けて、長期借入金をし、又は当該国立大学法人等の名称を冠する債券(以下「債券」という)を発行することができるものとする」と定められたことに基づき、2004年4月に国立大学法人化した国立大学も学校債を発行できるようになった。国立大学の大学運営においても、資金調達のためにオープンな市場原理を導入する動きが活発化している。
APPs(Academic Program for Professionals)
あっぷす
慶應義塾大学大学院商学研究科が2002年度から設置した社会人向けの新研究教育プログラムで、「専門的職業人のための学術教育プログラム」(APPs=Academic Program for Professionals)と呼ばれる。公認会計士や税理士、司法試験合格者、国家公務員第一種合格者を対象に、専門的な研究を進める。「専門職大学院」の先駆的試みと言える。
[⇒「専門職大学院」の項を参照]

