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高速マスターシリーズ 地学I一問一答【完全版】

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 この本で勉強しようとしている人について想像してみます。

 もちろん、大半はセンター試験で地学を受験しようとしている人でしょう。バリバリの理系の人は受験科目に物理や化学を選ぶ人が多いようですから、文系だけれども理科でもある程度点を稼がないと、という人が多いかと思います。
 高校の学習ないしセンター試験の範囲の地学では、難しい数学をほとんど使わなくて済むのが特徴の一つです。中学校の数学が身についていれば問題ないはずです。地学が、文系の人にとって取りつきやすいのはこのへんが理由でしょう。
 センター試験は、高校で学習したことがどれだけ身についているかをみる試験です
 ですから、センター試験に難問は出ません。教科書の内容がしっかり身についていればほとんどの問題が解けるはずです。応用的な問題も何問か出題されますが、それも、教科書レベルの内容をもとに考えれば難しくない問題ばかりです。
 逆に、教科書の内容が身についていないと苦戦することになります。「身についている」とは、ただ断片的な知識を暗記していることではなく、「なぜそういう現象がおきるのか」あるいは「なぜそう解釈されるのか」ということまで含めて頭に入っていることを意味します。
 もし、「教科書の内容が理解できない」「学校の授業が頭に入らない」「問題が解けない」という人がいたら、まずは中学校の勉強をやり直すことをおすすめします。もちろん、ただの暗記ではなく「なぜ」を考えながら頭の中を整理することが必要です。その上で高校の教科書を読んでみてください。中学校の内容をもとに少しだけ新しいことが入っているのが高校の勉強です。

 地学は理科の一部です。

 理科は、観察事実を根拠として考えをまとめ、筋道をたてて説明をつける勉強をする教科です。そこで、この本でも「こういう事実があってこう考えられている」というような説明を問題文になるべく残したり、解説として付け加えるようにしました。ただ答えを暗記するのではなく、「なるほど、それでそうなるのか」と納得しながら頭に入れるような勉強の仕方を期待します。
 そんなわけですから、この問題集を使うときには、学校で使った教科書や図表、場合によっては中学校の教科書やノートを見ながらじっくり解くことをおすすめします。

 「地学」の対象は地球と宇宙です。つまり、我々が活動する場について学ぶ科目です。

 我々の遠い先祖はここで生まれ、ここで進化してきました。その結果、現在の我々はここの環境に適応した体になりました。生物は、環境が変化すると体や生活を変えて適応する強さを持っていると同時に、環境が変化するとあっさり滅んでしまう弱さも持っています。
 我々人類は、身につけてきた科学やその応用である技術を使って生活を便利にしてきました。同時に、大きな環境の変化をつくりだしてきました。それはほかの生物に影響を与えるだけでなく、人類自身にも重大な影響を及ぼすかもしれません。そのことについて、人類は今まで割と無頓着だったように思います。
 おそらく将来、政治や経済の世界で活躍するであろう文系受験生のみなさんにとっても、地学で学んだ地球や宇宙についての知識が、何かの判断材料になることがあるかもしれません。このセンター試験対策の勉強が、単に「大学に入るための手段」に終わらず、いつかどこかで役に立ってくれることを期待します。

 そして、人類の未来や地球の未来が少し明るくなることを期待します。
今橋健彦