◆ 過去との差異
僕たちは,一体なぜ勉強するのでしょうか。
いきなり何だよ,って感じですね。自分でもたじろいでしまいそうな問いを発してみました。答えが一様でないことはよくわかっています。
でもあえて,「この時代に生まれたからだ」,「それ以外の道はないんだ」と応じてみようと思います。
今のオトナは,皆さんよりも数十年早く,この世を去っていきます。
しかも,この高度に発達した現代文明は,室温を自在にコントロールでき,コンビニが目と鼻の先にあり,世界中がネットワークされた環境をもたらす一方で,地球規模の厄災をもたらす負のエネルギーも極大化させてしまいました。現在の日本は,いずれの面からみても確かに見事な先進国だと形容してよさそうです。
つまり,綱渡りにも似た状況が継続・拡大するなかで,皆さんはそれほど遠くない時期に地球という船の重要な構成員になり,やがて否応なく前の世代からすべてをバトンタッチされることになるのです。
過去の世代も,そうやって次の時代を切り開いてきました。この点では何ら変わらないのですが,差異がまったくないわけではありません。
それは,相手にするものが飛躍的に複雑化・広域化・巨大化しているところでしょうか。可能性と危険性という尺度で測ったならば,人類史上,これほど刺激的な時代は過去には存在しなかったと断言してよさそうです。ドキドキするなあ。
◆ 一言だけ
とても面白くて,だからこそ怖い社会のなかで,それぞれが活躍の場をみつけ,たとえわずかでも,この船の中で果たすべき役割を自覚しながら生き抜いていく── ,そのために,「今」があるのだと思います。
本書は日本史の受験用参考書です。本編は,有用であることを何よりも最優先してまとめられています。もう放言はしないから,一言だけ叫ばせてください。
その日はやってくる。進もう。